~並々ならぬ営業力で賢者に任命されました~
神官の銀太郎
「銀太郎よく頑張りましたね!!!これであなたも立派な賢者になれますね!!!」
会議室という張り紙のあった扉の奥では今迄見たこともない職員?の方々が並んでいた。
「は?」
素っ頓狂な声をあげて、回りを見渡すと、アヌビスさんの親指がこっちを向いている
(良かったな!!!栄転だね!!!)じゃねえ
「なんの話ですか?賢者って…」
久々に会ったご年配の女性はこう言った
「何って、あれよあれ、勇者と一緒に少し大きくなりすぎた悪意を減らしに行くのよ」
「え?」
「ちょっと、最近の勇者って頼りないのよね。頭の中が少し残念で…。」
「まさかRPGのプレイヤーみたいに、冒険に出てヒャッハーするんじゃないでしょうね…。」
半目を開けたご年配の女性は少しずつ若返っていき、案の定子供の姿になる
「そのまさかよ、パパ♪」
ぐっ!!!
「悪意は世の中に必要なんだけど、バランスが必要なの、困っている人々を助けてあげて!!!パパ!!!」
「久しぶりに会えて、喜んでハイハイ言うと思いましたか?その手には乗りませんよ。」
キメ顔で銀太郎は神様を抱き上げ頬擦りしている
「無理ですよ、俺は争う事が嫌いなので、魔物とか出てきても倒す力もなければ、勇気もない」
「でもパパ、優里早くパパに会いたいな~(きゅるるん♪)」
ぐっ!!!
下唇を噛み締める銀太郎
「冒険に出たら、元の世界に戻るの一年位に短縮されると思うわよ、この一か月で随分業務の滞りがなくなったから」
「行きます」
かくして、神官から賢者?(なにすんの俺?)にジョブチェンジを図る銀太郎
ロッカーはそのまま使えるという事なので、かなりの優遇処置かと思われる。
小学生の頃に遊んだRPGの世界に自分が入り込むとは夢にも思わなかった。ほんの一ミリもだ。
賢者といえば、賢い人でしょう?
魔法やら色々使える上にそこそこ戦闘能力もあるんでしょう?
俺、今そんな力ないよ?
今迄熱中していたスポーツといえばテニスぐらいしかないし、学校での授業でしか、体は動かしていない。
優里が生まれてから週一のテニスも行けてなかったし…。
自分の腹を見る
ん、ついてるついてる
少ししょっぱい顔で
「つまめるお肉を筋肉に変えれたらいいんですけどね…。トホホ。」




