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入学試験1

 転生して分かったことがある。

 まず、この世界は実力主義ということ。そして、この世界には”魔法”が存在すること。その魔法の才能が僕にはあること。才能があると言っても全体の平均の少し上くらいだけど。それでも才能があるのは嬉しい。

『才能があるからってその才能だけに頼らないこと、自惚れないこと』

 神様が言っていた言葉を反芻する。この世界で上に行くには実力が必要。上に行く必要はないけど、才能がちょっとでもあるんなら行ってみたい。今の人生では自分の悔いがないように生きたい。

「まだ、年齢がちょっと足りないけど。」

 神様の言った通り6歳で僕の前世の記憶と僕の自我が戻った。ただ僕の記憶と自我が戻るまでの記憶も残ってる。だから周りからはあまり気にされることはないだろう。

「上に行くならあの学校に行くのが最優先になりそうだな。」

 そう、この世界には魔法学校という魔法を学ぶ学校がある。その学校に入学できれば魔法をより効率よく学ぶことができる。だから、魔法学校へ行くのがとりあえずの目標になりそうだ。

「それまでは自分でできる範囲で色々やってみよう。」

 学校の入学試験を受けられるのは12歳。あと6年でどれくらい魔法を使いこなせるかな。

 それから6年という時間はあっという間に過ぎていった。この6年間で魔法について色々と知れた。まず、魔法には7つの属性があり、火、水、風、土、光、闇、無属性がある。普通はこの中の1〜3種類の属性を使えるのだが、稀に全属性使えるバケモノもいるらしい。僕は風、土、光以外の属性を使える。ただ、汎用性の高い土と風が使えないのは少し悔しい。あとは後天的に元々使えていた属性とはまた別の属性の魔法を使えるようになることもあるらしい。僕は、これまでに学んだ魔法についての知識を振り返りつつ歩き、学校の前にやってきた。

「ついに入学試験か、緊張してきた。」

 入学試験は実力のある奴を選別する仕組みになってるらしい。

「ねぇ!あなたも試験受けにきたの?」

 急に後ろから話しかけられて僕は少し飛び上がってしまった。

「はは、面白い反応するね。」

「そりゃ知らない人に急に話しかけられたらびっくりするよ。あなたもってことは君も受けにきたの?」

 僕は彼女に聞いた。

「そうだよ!私は黒部四葉。急で申し訳ないけど私と組まない?」

 組む、どういうことだ?

「その反応は知らないってことかな。この学校の入学試験はバトルロワイヤル。全員で戦って残った数十人が入学できるんだ。だから、誰かと組めば多分試験が楽になるだろうな、って思って。」

 なるほど。試験はそういう方法だったのか。なら組んだ方がいいかもな。

「分かった。組む。僕は龍宮寺セナ。よろしく。」

「よろしくね!セナくん。なんか女の子っぽい名前だね。」

「気にしてるからあんまり言わないで欲しいな。」

「あ、ごめんね。」

「いや、別にいいよ。初対面だし。」

 僕らがそんな話をしていると急に上の方から声がした。

「みなさん、集まっていただきありがとうございます。今から入学試験の説明をします。…と、その前に、この学校についてお話しします。みなさん知っての通りこの学校は実力の高い人、高くなる可能性の高い人を入学させ、魔法をより深く学んで、この国で上につくものを輩出することを目的としています。さて、改めて入学試験の説明をさせてもらいます。試験はシンプル。この中で全員で戦ってもらって残った90名と脱落してしまったけれど入学させたら伸びるであろう10名、合計100名を入学させます。では、試験スタート。」

 唐突で少し驚いたが、ほとんどの人が他の人を倒しに動いていた。僕と四葉も、生き残るために動き出した。

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