2/5
一話 始動
ここは日本のどこかにある、とある町。中心に山があって、そこには神社がある。なんの神様を祀っているかは知らないけれど、由緒ある神社らしい。
そして、その神社、「神楽岡神社」の長女、神楽岡雪寧は「魔法が丘学園」の生徒会長だ。僕はその神楽岡雪寧を側で支える副会長、神谷春樹。神楽岡雪寧に片思いをしているのはここだけの秘密だ。
生徒会活動も楽しくできているし、神楽岡雪寧との距離も近づいて来ている。幸せな毎日だ。でもそんな日々は、生徒会が始動してから最初の春で、終わりを迎えた。
…………4月1日 午前6時 予言の書に書かれていた通り、兆候が見えた。ついに始まってしまう。でも私はそのために生まれたのだから仕方が無い。心の準備はできている。心残りはあの人と一緒に入れなくなることだけ。それだけ、たったそれだけなんだ。たったそれだけのわがままのために世の中が壊れてしまうのは嫌だ。だから私は…………彼を愛することはできない。




