60話
60話です。よろしくお願いします。
''フィアーホーネット
Lv37/40
ランクD
HP 38/289
MP 201/201
状態異常・なし
攻撃力 ・・374
防御力 ・・185
すばやさ ・・437
魔法抵抗 ・・213
パッシブスキル
・飛行(Lv1/1)・威嚇(Lv1/3)・ニードルショック(Lv2/3)・危機察知(Lv2/3)
アクティブスキル
・高速飛行(Lv2/2)・高速立体機動(Lv2/3)・ポイズンニードル(Lv2/3)・パイルバンカー(Lv1/3)''
あれ、よく見たらボロボロだ、一撃でも入れば死ぬんじゃないか?
チャンスだな。ここでコイツとケリを。
おい。
なんだよ。
どうしてそんな、力ない飛び方でこっちに来る。
なんだ。その目は。
その全てを諦めたような目は。
「「「「ブブブブブブブブブブブブブブブブ」」」」
あ?今度はなんだよ。
『キリ、なにか来る』
分かってる。あれは、あれも蜂っぽいな。
''チェイスホーネット
Lv34/40
ランクD
HP 255/255
MP 241/241
状態異常・なし
攻撃力 ・・341
防御力 ・・223
すばやさ ・・401
魔法抵抗 ・・275
パッシブスキル
・飛行(Lv1/1)・威嚇(Lv1/3)・ニードルショック(Lv2/3)
アクティブスキル
・高速飛行(Lv2/2)・ポイズンニードル(Lv2/3)・マーキングアイ(Lv2/2)''
見た目はミツバチっぽい。それが4匹か。
おらっ!どけよ!
生きる気のねぇやつは引っ込んでろ!
クラウディア、やるぞ。蹴散らす。
『ん。、わかった。』
腹が立つ。あの生きる気力を失った目に腹が立つ。
なにを諦めてる。
諦めたら生き残れない。
諦めたらそこで全て奪われる。
そんなに死にたいなら俺が殺してやる。
『アンナも!アンナもママとたたかう!』
アンナ!?危ないから下がってろ!
クラウディア!カバー頼む!『分かった』
くそっ!速攻でケリをつける!
エアスラッシュ!「「「「ビュンッ」」」」
エアスラッシュを避けた。高速飛行あるもんな!けどそんなもんか!
十分ついていけるぜ!
「ぴゅんっ」
え?後ろから、なにかが通った?
ジュゥゥゥゥ「ギィィィィッ」
『やった!やっつけた!』
アンナ!?まじかよ、さっき後ろから通ったのはアシッドレーザーだな?
「カチカチ、カチ」
いかんいかんいかん。残り3匹のヘイトがアンナにいったぞ!クラウディア!守ってやってくれ!
だいたい動きは分かった。
勇者に比べれば。あの化け物に比べれば可愛いスピードよ。
エアスラッシュ!「「ビュンッ」」そこっ!スラッシュ!
「ピギュッ」
あと2匹っ!
おっと行かせるかよ!エアスラッシュ!
「ギッ!?」羽に掠ったな、よそ見するからだぜ。
『キリ、いくよっ』
クラウディアがスプラッシュブレスの発射体制に入ってる。
ほら。2匹もこっち見てていいのか?
ブシャーーーー!
「「ギャッッ」」
低脳め。トドメだ。ダブルスラッシュ。
ザザンッ
''レベルアップしました''
あとはあのハチだけだ。
一思いにやってやる。死にたいみたいだからな。
『いたいいたいなの?』
アンナ!?いつの間に!くそっ!下がれクラウディア!
『これ、たべて?げんきになるよ』
アンナが、蜜を出してハチにあげようとしてる、飲んだことは無いが回復するんじゃあないのか!?
やめろアンナ!近づきすぎるな!
「ぱくっ」
エアスラッシュ、いやダメだアンナに当たるっ、余計な刺激をしてアンナを攻撃するかもしれないっ、
''フィアーホーネット
Lv37/40
ランクD
HP 185/289
MP 201/201
状態異常・なし
攻撃力 ・・374
防御力 ・・185
すばやさ ・・437
魔法抵抗 ・・213
パッシブスキル
・飛行(Lv1/1)・威嚇(Lv1/3)・ニードルショック(Lv2/3)・危機察知(Lv2/3)
アクティブスキル
・高速飛行(Lv2/2)・高速立体機動(Lv2/3)・ポイズンニードル(Lv2/3)・パイルバンカー(Lv1/3)''
やはり回復したっ!頼むアンナ!離れてくれっ!!
ハチにこうげ、き、
されない?なぜ動かない。
ああ。
折れてるんだな。心が。諦めてるんだ。生きるのを。
『どうしたの?まだいたいいたい?』
ほら、捕まえたぞ言うことを聞かない悪い子。後でお説教だ。
『あっ』
クラウディア、目を離さないでくれ。
なぁ。せっかく回復して貰って、逃げようとか、戦おうとか思わなかったのか?
お前にもう、生きたいって気持ちは無いのか?
無いならなんでアンナの差し出した蜜を食べた?
本能は生きたいって言ってるんだ。
お前自身の心が折れただけだ。
『ママ?ママなにするの?』
アンナ。アンナに見せるべきだろうか。この世界の弱肉強食を。
俺はこれから、アンナが回復させたハチを殺す。
迷うのは、俺が見せたくないだけ、かもしれない。
回復させた相手を、母親と慕っているやつが殺す。嫌われるかもしれない、軽蔑されるかもしれない。
けど、世界はこんなにも残酷で、辛い世界なんだと教えなきゃいけない。
こんな生まれたばかりの子にそんなことを教えるのは、残酷だろうか。
生きることの素晴らしさ、未来への希望、助け合いの心、それはこの子のためになるだろうか。
生命を弄ぶような、なんの理由もなく虐殺するような子にはなって欲しくない。けど甘さで死ぬような事は起きて欲しくない。
俺は。俺はこの子に何を教えてやったらいいんだ。
『キリ、私がやる?』
………………いや、これは俺がやらなきゃいけない。
いいか、よく見ているんだ。アンナ。
生きるためには、強くならなきゃいけない。
これも強くなるため。
今は分からないかも知れない。
けど、覚えといてくれ。
それじゃあ。やるぞ。
俺はこれから、こいつを殺す。
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