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転生してもカマキリでした  作者: 岸辺 薫
アットチェール大迷宮
62/66

58話

58話です。よろしくお願いします

なんだろう、なにか忘れてる気がする。


すげぇモヤモヤするな。忘れ物なんてするような物も持ってなかったし。


まぁ気の所為か。

よし。クラウディア、準備はいい?


『ん。いいよ』


じゃあいくぞ、さん、に、いちで飛び込むぞ。


さん、


に、


い 「ガラガラガラ!!!!!」

ストップだ!!!


なんだ!?!?


なんだ、あそこの壁が崩れたのか。

勇者と女王の戦闘は激闘だったからな。ここまで余波が来てたか。

まったく。ビックリさせやがって。


すまんなクラウディア。よくギリギリで止まってくれた。


『んーん、びっくりしただけ。大丈夫。』


ホントびっくりしたわ。タイミング悪すぎだ。

しかしなんであんなとこ崩れたんだ?余波とはいえピンポイントだ、ん?


あれ。


なんかあるな。


崩れた壁の先になにかスペースあるぞ。



…………………気になるな。


女王のいない最奥で、しかも壁の中にあったときたもんだ。

何か隠していたのか。はたまた別の魔物が潜んでいるのか。


ほんの少しだけ、覗いてみようか。


クラウディア、ちょっと時間をくれないか?


『ん。気をつけてね。』


ちょっと覗いてくるからな。

よっ、ほっ、ほっと。さて。何があるかな?


こっ、これは、



卵、か。



見渡す限り、割れてしまってる。


チッ。なんだか嫌な気分だ。

こうやって生まれて来れなかったやつもいる。勇者のような奴に殺される奴もいる。

そういう星の元に生まれてきちまったんだ。仕方がない。


けどな。


これは俺の我儘だが。


せめて生まれてきて欲しかったな。せめて。

食うか食われるかの世界で何言ってんだよって感じだけど、なんか嫌だ。


はぁ。戻るか。



「カタッ」


なんだ!?なんの音だ!?

なにかいるのか??


「カタッ」


またなったぞ、何かいる。姿の見えない敵?よく見ろ、さっきの戦いを見るより簡単だ。


どんな変化も見逃さん。


「カタッ」んん???


あれ?卵が揺れてる??この卵だけ割れてない。


周りの卵より一際白い卵。



………白い卵?


白!!!


そういえば!!!!

邪神のアドバイスだ!!これか!忘れていたものは!


確か、白は貴重だ、っていってたような、


「パキッ」えっ、ヒ、ヒビが、


「パキパキパキッ」生まれるのか!?


「パカッ」割れたぞ、アント、だよな??

「キィ」



''ベビークックハニーアント

Lv1/20

ランクD

HP 54/108

MP 92/185

状態異常・なし


攻撃力 ・・304

防御力 ・・72

すばやさ ・・109

魔法抵抗 ・・68


パッシブスキル

・料理人の心得(Lv1/3)・MPイーター(Lv1/2)


アクティブスキル

・解体(Lv1/5)・蟻蜜精製(Lv1/5)''



クックアント!?ハニー??



''ベビークックハニーアント ランクD

アーミーアントの中から稀にクックアントが生まれる。更にその中でも稀に生まれるのがクックハニーアント。

通常のクックアントは自身で蟻蜜を出すことはできないが、クックハニーアントは自身で蟻蜜を出し、調理に使うことが出来る。蟻蜜は極上な味。



クックアントとメイプルアントのハイブリッドみたいだな。


「キィ、キィ、」


さて。



どうしよう。


邪神が言ってた白は貴重、ってこのクックアントのことだと思う。

そしてアドバイスするってことは、何かしら意味があるってことだ。

戦闘するな、白は貴重だ。

戦って経験値にしろってことじゃない。貴重だから手に入れる。


つまり。仲間にしたらいいってことじゃないか?



「キィキィ、」

クラウディアに相談するか。



よしよし。いいこだぞ。


鎌で………この毒まみれの鎌じゃだめだな。


そーっとそーっと。食べないぞ。咥えるだけだからな。じっとしててく、いてっ、いてててて!!


ちょ、いてっ、こら!




………………うん、いいけどさ。そこで。


頭の上の景色はどうだい。ったく。

よじ登られてしまった。


落ちないでくれよ。



クラウディアー。これを見てくれ。


『それは?食べるの?』


食べない食べない。こいつを仲間にしようかと思うんだ。どう思う?


『キリがいいなら、いいと思う。』

『オーチが、話したいって』


なんだいオーチ。


『なぜホワイトアーミーアントなんぞ仲間にするんじゃ。こやつも大食らいじゃぞ。』


ホワイトアーミーアント?なんじゃそりゃ。こいつはクックアントだぞ。ハニーがつくけど。

『なんじゃと!?クックアントじゃったか、白いクックアントなんて初めて見たわ。随分とお主に懐いているようじゃが、どうしたんじゃ?』


卵がちょうど孵るときでさ。周りの卵はみんな割れててこいつ1匹残すのもどうかとおもって。

しかも邪神様のアドバイスにもあったろ?白は貴重だって。

仲間にすることかと思ってさ。


『そうじゃったか、ワシは反対せん。クックアントは料理出来るからの。』


そうだよな。よし。

1回降りようか。ほれ。降りるんだ。よし。それでいい。


じゃあパーティー申請するぞ。いいか?はいを選ぶんだぞ?わかったか?


「?」


わかんないよな、とりあえずやってみよう。

''クックハニーアントにパーティー申請しますか?''

はい/いいえ


はいで。


'クックハニーアントがパーティー申請を承認しました。''


おっ!!いいこだ!!えらいぞぉ。おしおし。

じゃあ今度は名前つけてやらなきゃな。

うーんどうしようか。

クック、料理、白、ホワイト、蟻、アント、あー。その前に。性別どっちよ。


'ベビークックアント変異種 ランクD 0歳 メス

アーミーアントの中から稀にクックアントが生まれる。更にその中でも稀に生まれるのが変異種。

通常のクックアントは自身で蟻蜜を出すことはできないが、変異種は自身で蟻蜜を出し、調理に使うことが出来る。



メスか!ならアンナ。これかはお前はアンナだ!


''条件を満たしているため、パーティーメンバーがネームドモンスターになりました''


おお!ネームドモンスターになったか!おしおし。いいこだ!


『ママ。ごはん』






ママ!?!?

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。少しでも面白いと感じていただけたら嬉しいです。是非、下の星の評価とブックマークをよろしくお願いします。

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