48話
48話です。よろしくお願いします。
ダミーの餌ヨシ。暗がりヨシ。周りに敵兵がいないヨシ!
俺の平穏のために、必ず成功させる。
脳内シュミレーションは完璧だ。
''アーミーアント(少尉)
Lv5/20
ランクD
HP 133/133
MP 97/97
状態異常・なし
攻撃力 ・・120
防御力 ・・111
すばやさ ・・108
魔法抵抗 ・・115
パッシブスキル
・指揮(Lv2/5)
アクティブスキル
・アシッドショット(Lv1/5)''
このアントが余程変な動きをしなければ大丈夫。俺のスピードならやれる。
よし。やるぞ。
こっち振り向くなよ、よし、じゃあ左足に鎌で触るぞ。
3、
2、
1、
チョンっ
「?」
左側向いた!今だ!!!
虫肉玉を取る、ダミー乗せる!
「ギ?」
振り返るタイミングで!!
戻る!!
「?」
よし!!!気づいてない!!離脱だ!
―――――――――――――――――――――――――
ふぅー、何とかなった。けど結構余裕あったな。
相手はDランクでそんなにスピードもなかったし。スローモーションとまではいかないが、だいぶ動きが遅く感じた。
無事に回収出来て良かった。
……………よし、誰もこっちみてないな。
クラウディア、ただいま。
ありゃ、ミラージュ使ってるからどこにいるか分からん。
『おかえり、もってこれた?』
お、おお。いた。
なんとかな。ほれ。たべてくれ。
『ありがとう、ぎりぎりまにあった』
『さっき、ほねをすてにきた、ありさんきて、MPもぎりぎりで』
『ばれたらたおそうとおもってた』
あ、あっぶねえええ、
クラウディア、食べながら、MPをその骨に注ぎながらでいいから聞いてくれ。
『ん、なぁに?』
俺のことをボコボコにしたアントがいたろ。
『いた』
あいつがさっき、首1つで落ちてきた。
『!?』
何者かが倒したんだと思う。それで本題なんだ。
あのアントを倒したやつ、恐らくだが、俺を狙ってこの迷宮に入っている。
邪神様が戦うなって言ってたとクラウディアに教えただろう。
それが戦うなと言った理由だと思う。
見つかるようなことをしたら間違いなく死ぬと思う。
これから先、戦闘はもちろん、敵に見つかるようなことも避けたい。
だからできるだけMPは切らさないようにしよう。
『ん、分かった。そういえばキリ』
ん?
『ミラージュのスキルレベルあがったよ』
まじか!ナイスタイミング!
''エヴォルディングヤドカニ
個体名 クラウディア
Lv8/999
ランクD
HP 215/215
MP152/171
状態異常・空腹感
攻撃力 ・・238
防御力 ・・470
すばやさ ・・166
魔法抵抗 ・・309
パッシブスキル
・グラトニー(Lv1/2)
・サンドウォーク(Lv1/2)・サンドスイム(Lv1/2)
アクティブスキル
・スラッシュ(Lv3/3)・スプラッシュブレス(Lv2/3)
・ハイジャンプ(Lv3/3)・メテオプレス(1/3)・ミラージュ(2/5)
称号
・七罪を犯し者「暴食」''
よしよしよし。その調子で頼む。
虫肉玉3つ取ってきてよかったな。MP注いでもまた回復出来る。欲を言えばもう少し欲しかったが。
『ねぇ、キリ、このほねさんが、キリのMPも入れろって』
はぁ?なんでよ。そしたら早く終わるのか?
『んーん、早くはならないけど、おはなしできるように、なるからって』
そ、そうか。まぁ俺も話せるようにしておいた方が得策だな。わかった。けどやり方分からんぞ。MPなんて注いだことないし。
『ん、さわればだいじょうぶだって』
こうか?
うお!!なんか吸われたぞ!?
『ようやくお主と話せるの。色々と聞きたいことがあるんじゃが。』
び、びっくりした、急に話しかけるなよ!びっくりしただろ!
『それはすまんの。じゃが聞きたいことが山ほどあるんじゃ』
さっきも聞いたよ。全く。んで?なにを聞きたい?
『いろいろあるんじゃが、お主、邪神様と言ったか?』
言ったぞ。邪神様。それがどうかしたか?
『お主の言っている邪神様とは、アトュール神のことか?』
アトゥール神?いや、名前は知らない。加護とかアドバイスとか貰ったけど『なんと!?加護を貰ったというのか!!』
お、おう。貰ったぞ。邪神の加護って称号ついてるし。
『なんとなんと。それはアトゥール神で間違いない。お主、加護を貰えるというのは本当に稀な事なのだぞ。』
そうなのか??全く情報がないから稀なことかも分からんわ。
でも言われてみれば継承の記憶で加護を貰ってたやつ居ないな。気にしたこともなかった。
『最初は何も知らん阿呆が来たとおもっておったが、加護持ちだとは思わなんだ。』
そりゃなんも知らんよ。この迷宮で産まれたんだ。
『そうだったか。我はここが迷宮になる前からここにおる。会話が出来るから外から来たのかと思っておったわい。』
迷宮になる前から骨だったのか??
『そんなわけなかろう。生きておったわ。我の巣がアリの巣の近くだとは知っていたんじゃが、迷宮になって我が巣が侵食されたんじゃ』
ほうほう。それで?
『それでとはなんじゃ』
なんで骨になったんだ?
『……やられたんじゃ』
へぇ。何に?
『アントにじゃ!!!!』
ドラゴンがアントに負けるんだな。
『うるさいわい。1匹ずつなら屁でもないが、仕留めそこなうと後ろに下がって回復してまたくるんじゃぞ。』
『流石の我も無尽蔵には戦えんわい。』
うっわ、ゾンビアタックくらったのか、そりゃ無理だわ。
それで骨になっちまったんだな。
それでその後は?
『それはだな、』
『キリ、いい?』
おっと。どうしたクラウディア。
『ちょうどいい、おおきさなった。』
おお!すまんな。じゃあ入ってみてくれ!!
『ん。とてもいい!』
それは良かった。いい拾い物ができたな。
この爺さん?婆さん?わからんが出口を知ってるかもしれん。ほら、虫肉玉だ。たべなクラウディア。
『ん。ありがとう』
いいってことよ。
MP回復させたら、ミラージュ張って慎重にいこう。
まずはここを出て、そしたら沢山話を聞こう。
絶対に死なない。クラウディアも死なせない。
がんばるぞ。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。読みにくい文章で申し訳ありません。
読んでくださってる方々、本当にありがとうございます。少しでも面白い、続きが気になると思っていただけたら嬉しいです。




