29話
お久しぶりです。29話です。よろしくお願いします。
どうしよう、カニがついてくる。
''マチェットヤドカニ
Lv24/40
ランクD
HP 172/172
MP128 /128
状態異常・なし
攻撃力 ・・166
防御力 ・・223
すばやさ ・・103
魔法抵抗 ・・157
パッシブスキル
・サンドウォーク(Lv1/2)・サンドスイム(Lv1/2)
・雑食(Lv3/3)
アクティブスキル
・スラッシュ(Lv3/3)・スプラッシュブレス(Lv2/3)
・ハイジャンプ(Lv2/3)・アイアンボディ(Lv3/3)・ボディプレス(Lv1/3)
結構強いんだよな。こいつ。
今更、はい勝負です、どちらかが経験値になりましょう、とはならないし、かといって隙を見せるのも嫌だ。
そもそも何でついてくるんだろう。このカニ。
一緒に戦って楽を覚えたとか?確かにスピード遅いし、取り逃しとか多そうだ。
それか漁夫の利をねらってるとかか?そんなに賢そうにはみえないけどな。
まあなんにせよ、俺に害はない、と信じたい。
とりあえず様子見といこう。
お互い会話が出来たらいいんだけどな。
あ!
そういえば、アリの少将に遭遇した時、喋ってたな。
なんだっけ。魔言語?だったか?そんなスキル持ってた気がする。
だんだん思い出してきたぞ。Bランクでめっちゃ怖かったんだよな。カタコトだったけど、俺にも分かる言葉で話してた。
上のランクになると獲得出来るのだろうか。
どっちかがスキル持ってれば、イエスかノーである程度会話が成り立つんだけどなー。
ないものねだりしても仕方ないか。
お、前方にアリの集団を確認。
15匹か。結構いるな。どれどれ、准尉1、曹長2、軍曹1、伍長1、上等兵5、一等兵5ね。
組織的だな。こういう相手は上がいなくなれば脆いもんだ。
いつも通り奇襲をかけて准尉をやる。混乱に乗じて上からしとめていく。
どーれやりますか。…あら?
やっば!こっちに敵意丸出しでつっこんでくる!?
なぜバレて、いや違う。俺を見てない。カニに反応したのか!
なら好都合。いい囮だ。俺の事なんて全く気付かないだろう。
ジャンプ、飛行、上を通過して真後ろから!
あ、カニブレス体制入ってる。
「キシャッ」なんだ?准尉が前にでてった?他のアリを庇うつもりか??
プジャーッッッッ「キッ、シャァァァ!」
「シャ、シャァ」准尉耐えきったぞ、けどもう瀕死じゃないか。
なら元気なヤツらから。
まとめていくぜ。ダブルスラッシュ!!
スパパパパパッ!「「「プギャッ、」」」
残りの奴らも!おら!ザンッ、オラァ!ザンッ、
おりゃあ!ザザンッ!
ふぅ、残りは准尉だけだぞ。
''アーミーアント(准尉)
Lv14/15
ランクE
HP 11/105
MP 97/97
状態異常・なし
攻撃力 ・・88
防御力 ・・149
すばやさ ・・61
魔法抵抗 ・・157
パッシブスキル
・指揮(Lv2/5)
アクティブスキル
・アシッドショット(Lv1/5)・硬化(Lv2/5)
硬化のスキルがあったのか。だから耐えたんだな。
「キ、シャァ、ァ」
いいのか?こっち見て。戦ってた敵に背中を見せるのは得策では無いな。ま、2体1の時点で策もなにもないか。
「スパッ」
カニのトドメのスラッシュ。
このカニとの戦闘、楽だ。まあこの程度なら1人でも余裕だけどさ。
利害が一致しているなら一緒に進みたい。このカニも同じことを思ってくれてるといいな。
な、カニさんよ。
……………なにキョロキョロしてるんだ?小さな黒い目が忙しなく動いてるぞ。
なにか感じるのか?敵か?
見えない敵でもいるのか?俺みたいに気配が無いのかもしれない、どこだ?どこにいる?
…………仕掛けてくる様子も無いな。
こいつは何を探して………あっ。
俺探してる?見失ってしまったか??
ここだ、ここ。目の前行かないと分からないか。
ほれ。「!?ズササァァッ」あっ
びっくりしすぎだよ。そんなに後ずさりしなくても。
あーごめんごめん怒んなって。そんな斧みたいな腕振り上げるのはよしなさい。バトルが始まるぞ。
そうだ。すていすてい。いい子だ。
俺は決めたぞ。こいつを少しだけ信頼することにする。
ヤバくなったら置いて逃げるけど、お互い様だよな。俺がヤバくなったら逃げていいからさ。
そろそろ先に進みますか。
あっ、3m以上離れちゃだめだぞ。
また見失われると困るからさ。




