表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Tales of masquerade  作者: 万十朗
第一部
21/455

東の神子姫・1

 絢爛な中に荘厳な雰囲気を漂わせた王城の玉座の間にて。

 この国の王である老人は重い身体を起こし、手にした杖を掲げる。


「まだ、見つからぬのか……」


 その言葉に応えるのは、王の正面に跪く若い騎士。

 長く伸びた月白の髪に鋭い光を宿したカーマインレッドの瞳は切れ長で、端麗な容姿をした青年だ。


「……はっ。我々も総力を尽くしておりますが……」

「探せ! 何としても!!……うっ、」

「王!」


 勢いこんで怒鳴りつける王は、その拍子に思いっきり咳き込む。

 よろめいた上体はすかさず騎士が支えた。


「…………時間が、ない」


 老いた王は震える手を見下ろし、呟いた。





――その頃。



「うむぅ、地図の上じゃ近いのにぐるっと大回りじゃの~」

「あの橋がどれだけありがたかったかよくわかるわね」


 フォンダンシティを出た一行は地図とにらめっこしながら進んでいた。

 王都のある大陸の中心部は切り離されたように分かれており、以前破壊された橋以外ではぐるっと東へ回らなければ陸が繋がらない。


「ま、いつかは着くんだからいいでしょ? 今度は破壊される心配もないし☆」

「呑気だな……」


 楽観的なイシェルナの言葉に呆れるシュクルと頷くミレニア。


「まぁまぁ、この先にあるネグリート砦は東の大陸から来た人間も流れてくる。デューの記憶の手掛かりになるかもしれんじゃろ?」

「シュクル、諦めろ。オレもなんだか慣れてきた」

「な……慣れるなよ……余はまだ諦めぬからな!?」


 さして気に留めないデューに憤りを見せるシュクル。

 仲間達に確実に影響されつつある少年に後ろを歩くオグマが苦笑していた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ