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Tales of masquerade  作者: 万十朗
第二部
166/455

決別・おまけ

~また帰って来るために~


シュクル「カネル、シナモン……」

フィノ「慌ただしい再会になっちゃいましたね」

イシェルナ「もっとゆっくり顔が見たかったわね」

デュー「けど、王様をあのままにしておいたら、あの顔も見られなくなるだろ」

ミレニア「そうじゃ。そのために今は行かなくてはならんのじゃ」

リュナン「ヒーローはつらいですねぇ」

ミレニア「ヒーローなんぞ大層なもんを名乗るつもりはない。ただ、あの子達のお姉ちゃんとして、あの子達が暮らす世界を守りたいと思うのじゃ」

デュー「規模がでかいんだか小さいんだか」

イシェルナ「けど、いいわねそういうの」

シュクル「うむ、悪くないな」



~はじまりの森~


デュー「この森に来るのも何度目だろうな」

ミレニア「あの時はシナモンが世話になったのう」

デュー「シュクルと出会ったのもここだったよな」

シュクル「ぬ」

ミレニア「そうそう、シナモンに抱かれてうさぎさーんなんて言われてデレデレして……」

シュクル「捏造するな!」

リュナン「いやいや、照れることないってうさ公♪」

シュクル「ふんぬ!」

リュナン「痛ぇ!」

ミレニア「おお、しっぽアタック」

デュー「顔面は地味にダメージだな」

フィノ「なんてうらやましい技……顔いっぱいにもふもふ……」

カッセ「……えーと、何の話だったか」

オグマ「いつものことだな……」



~スタードとの再会~


フィノ「スタードさんってどんな方なんですか?」

オグマ「前にモラセス王の昔話でブオルという騎士が出てきたろう? スタード殿はその息子で私がいた頃騎士団長をつとめていた人物だ」

デュー「オレが知ってるのは騎士団長を辞めて教官になってからのあの人だけどな」

ミレニア「憂いを帯びたナイスミドルなのじゃ」

リュナン「出た、チビちゃんのおっさん趣味」

オグマ「名門出の名に恥じぬ活躍、部下達への面倒見の良さ。強く優しく厳しい、騎士達の憧れだ」

デュー「真面目そうに見えてたまに砕けたとこあんだよな」

ミレニア「ますます素敵じゃのう」

リュナン「俺はチラッと聞こえたリィムさんって名前の方が気になりますけどねぇ~」

オグマ「……」

リュナン「ってあれ? 旦那?」

オグマ「あっ、いや、なんでもない」



~リュナンの剣幕~


オグマ「スタード殿を止めてくれたのはいいが、さっきはどうしたんだ?」

リュナン「えっ、なにがですか?」

オグマ「なにがって、あれだけ凄んでいるリュナンは珍しいと思って……」

リュナン「ああ、だって許せなかったんですよ。せっかく旦那が救った命なのに、また王様に戦い挑んだら今度こそどうなるかわかったもんじゃないでしょう? 旦那だって治癒術かけ損じゃないですか」

オグマ「損、とは考えたことがなかったな……」

リュナン「あと、俺の記憶違いかもしれませんけどね。あの教官さん、たぶん昔に俺を助けてくれた騎士様かもしれなくて」

オグマ「スタード殿が?」

リュナン「まだ戦う術も知らないいたいけな少年だった頃、乗っていた馬車が魔物に襲われたことがあって。颯爽と現れ魔物を退治してくれた金髪のおじさん騎士がたしかそんな名前だったかなって」

オグマ「そんなことが……」

リュナン「人違いかもしれないけど、そんな人が死に急いでるのを見過ごせなかったんです」

オグマ「……」

リュナン「……らしくなかったですね。恥ずかしいから忘れてください」

オグマ「ふふ」



~どうしても気になる~


カッセ「モラセス王……」

リュナン「入れ違いになっちゃいましたね」

イシェルナ「やっぱり服は着てなかったわね」

カッセ「えっ」

リュナン「ま、まだその話題引っ張るんですか?」

イシェルナ「だって気になるじゃない」

デュー「イシェルナがそんなこと言うからあの時真っ先に王様の上半身見ちまったじゃねーか」

リュナン「見ちゃったんだ……」

イシェルナ「けど下はまだ穿いてたわね」

デュー「あれが王の最後の良心、か……」

リュナン「もっともらしいこと言わないでください!」

イシェルナ「けど魔物化が進んだらその最後の良心も脱ぎ捨てちゃうかもよ?」

デュー「そんなことになったら大変だな……」

リュナン「その話題から離れて! 頼むから離れてください!」

カッセ「き、緊張感も何もあったものではないな……」

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