嫌み秋花始めました
「これどうぞ。飲んで疲れをとってくださいね」
つい優しさを放ってしまう。
困っていたらどうしても放っておくことが出来ない。
また優しく接してしまった。
周りの男性に必要以上にモテてしまっている。
これ以上アプローチはされたくない。
「優しくすると男は勘違いするから、けなしなさい!」
そう同僚にアドバイスされたので従い、優しさを消去すると決めた。
「そんなこと自分でやってください。そんなことも自分で出来ないんですか?馬鹿なんですか?」
「秋花ちゃんは、怒った顔も可愛いね」
「うるさいです。もう黙ってください」
胸が苦しいだけで、状況はあまり変わっていない気がする。
秋花の人気を落としたかった。
だから秋花にはみんなに嫌われるであろう間違ったアドバイスをした。
なのに、癒し秋花から嫌み秋花に変わっても人気は落ちず、さらにモテモテになってしまった。