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美桜の優しさ
『美桜ちゃん、そんなの放っておいて、行くよ』
悠斗先輩が助けてくれた。
『美桜ちゃん、練習の掛け持ち大丈夫?』
蓮先輩が心配してくれます。
『はい。クラスの練習後ならお手伝いできますよ』
『ありがとう。早速、担任に話してクラスにも話してみる助かるよ 美桜ちゃん』
蓮先輩がお礼を言ってくれるけど、まだ何もできてないのに・・
でも、自分で弾きたかっただろうなぁ・・蓮先輩。
きっと悔しかったんだろうなぁ・・って思ったら涙が溢れて来て止まらなくなってしまった私を
『えっ、美桜ちゃん? 何? どうしたの?』
焦る蓮先輩
『おい!! 泣かすなよ蓮』
悠斗先輩も若干焦り気味だった。
『美桜ちゃん、どうしたの?』
心配をしてくれる悠斗先輩。
『蓮先輩、自分で弾きたかっただろうなぁ。とか悔しかっただろうなぁ・・。って思ったら泣けてきちゃっただけだから大丈夫ですよ』
正直に話した私。
いきなり誰かに引っ張られて、胸の中に収まっている私。
心臓の鼓動が心地良いなぁ・・って思える人だと
思ったことは・・・言えないなぁ。ってか、私は
誰に抱きしめられてるの?