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内藤先生の思い
『取り敢えず、藤堂以外のクラス全員が集まったから今朝のことを伝えておく』
真剣な表情で内藤先生が語りだした。
『黒板の落書きと、藤堂の机の中に悪口のメモ、はさみ、カッターナイフなどが入っていた。涼が早く見つけて知らせてくれたおかげで大したことにはならなかった。しかし藤堂が可哀想だったな。保健の先生から連絡をもらったんだが、悪口を言われたショックで過呼吸がおきたそうだ。今は保健室で眠っていると連絡をもらっている。クラスみんなに藤堂を頼みたい。きっと、クラスメイトの支えがないと潰れてしまいそうだから。 今日は早退をさせようと思っているが、藤堂が残るといえば教室に戻る。先生も注意しておくが、お前たちも宜しく頼む。40人全員で3年間、頑張っていきたいと思っている。だから、藤堂のことよろしく頼むぞ』
内藤先生がクラス全員に、頭を下げた。