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悠斗先輩の存在
そんな私を保健の先生は、微笑ましく見ていた。
『あらっ、いやだわぁ、若いって良いわねぇ・・』
保健の先生が、何やらニヤニヤしながら私を見つめてくる。
『美桜、大丈夫? 教室戻る?』
遥翔くんが話しかけてくれる。
『今、過呼吸で倒れたばかりの女の子をすぐ教室に戻せないでしょ。美桜ちゃん、もう少し保健室で休んでて。君は俺と戻るよ!!』
悠斗先輩が、少しキツイ言い方を遥翔くんにしていた。
『わかりました。美桜、ゆっくり休んでて。次の授業が終わったら迎えに来ようか?』
遥翔くんが私に話しかける。
『体調をみながら戻るから、お迎えは要らないわ』
真剣な表情の保健の先生。