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先輩
『落ち着いたかな? 大丈夫?』
声を掛けてくれる先輩。
(あっ、・・・この先輩、もしかして・・・)
声を掛けられて、私が先輩のジャケットを握りしめているのに気付いた。
『あっ、ごめんなさい先輩』
『ん? どうしてあやまるの?』
先輩が私に、問いかける。
『えっ、だって・・ジャケット握りしめてたから先輩、授業が』
『俺、こんな可愛い1年生に頼られてたんだよ先輩として放っておけなかったし、男としては嬉しかったよ』
先輩が私に話してくれる。
『ありがとうございました』
まずお礼を伝えて、私が疑問に思っている事を聞いてみることにした。