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先輩と遥翔
保健室では遥翔くんと保健の先生が待っていてくれた。
『ベットに座らせて』
保健の先生が、先輩に声をかける。
先輩は私を座らせてくれて、後ろに下がろうとしていたが私が先輩のジャケットの裾を無意識にギュッと掴んでいたらしく先輩が、保健の先生に
『今、ちょっと頼られちゃってるので、傍に居ますよ』
と、言ってくれていた。
『先輩、授業始まります。申し訳ないので代わります』
遥翔くんが申し出た。
『無理やり剥がすの可哀想だろ 今、頼られてるの俺みたいだから、君こそ教室に戻って良いよ』
先輩が遥翔くんに伝えた。
保健室の先生の処置のおかげで、私の過呼吸は落ち着いた。