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遥翔の思いやり
『そうか わかった 藤堂さん 怖い思いをしたね』
と、言ってくださった。保健の先生が遥翔くんに
『もう少し、藤堂さんに寄り添っていてあげてくれる?北島先生と生活指導室の、様子を見てこなくちゃだから』
と、言われて遥翔くんは
『はい、大丈夫です。一緒にいます』
と言ってくれていた。先生たちが出て行って暫くしたら遥翔くんが
『美桜、ほら』
と、手を差し出してくれた。震えが止まらない私は、遥翔くんの差し出してくれた手に思わず、手をのせた。そして、何度もギュッと握ってくれた。
『大丈夫、俺がいるから。心配いらない』
と、声を掛けてくれた。少しずつ落ち着いてきた私。
『美桜、大丈夫? 何かあったら俺に言って!』
遥翔くんが声を掛けてくれた
『迷惑かけてしまって、ごめんなさい。』
と、謝る私。
先生の監視も有り、コレで終わりかと思った。
7組への攻撃は、ますますひどい状態になるなんて思わなかった。