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美桜の頑張り
『美桜ちゃん? どうした?』
悠斗先輩が声をかけてくれる。
『悠斗先輩、音楽室付き合って。一度、弾いておきたい。先輩が抱きしめてくれたからたぶん、もう大丈夫だから。もし、ダメだったらもう一度ギュッとして・・・』
と、悠斗先輩の胸の中で、自分の今の精一杯で話した。
『うん。わかった』
悠斗先輩。
内藤先生も一緒に行くことを条件に許可が出た。
移動しようとしてた所に、幸也先輩が教室に戻ってきた。
『どうした?』
幸也先輩が心配をしてくれる。
『一度、先輩達の曲を弾いておきたいの。今から音楽室へ行くんですけど、幸也先輩、指揮してくれませんか?』
お願いしてみる。




