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我らは生徒会!  作者: イチバ
第1年 全員停学
4/6

第Ⅳ話 バトル・オブ・体育祭

「マジで?」


村瀬先輩も今年の体育祭は良くなりそうと言っていたらしいが、一気に不安な顔になった。


「なんか食い違いがあったらしくて、実況のマイクとか席を用意するのは実行委員で、実況自体は生徒会らしい…」


※食い違い・・・生徒会が一番困ることにランクインするぐらい嫌いな事態。報連相が上手くいかず自己解釈やうる覚えなどで乗り切った結果、どこかで伝達ミスがあり言葉が変化する。予定狂うからやめろ。


「…仕方ない。私やる」


手を挙げたのは庶務の安芸先輩。雑用係だけど、掃除好きでデータ整理までしてくれる生徒会には欠かせない存在。あんま話したことない。


「ホント!?ありがとう安芸〜」

「会長が困ってるなら助けるまでよ」


こうして、体育祭は実況問題は解決し、当時を迎えた。



<一種目目は団対抗リレーです>

「いちについて。よーい」


パンッと空砲が鳴った。一斉に選手が走り出す。


「追い抜かせー!」

「勝てー!」


体育祭。これは生徒会にとっても大きなお仕事である。作中には書いていないが、実際にはパンフレット作成の手伝いや記録、テント設置もしなくてはならない。文化祭や三送会と比較すれば仕事量は少ないが、1年生にとっては大仕事である。


体育祭はとにかく盛り上がった。このまま平和に体育祭を終わらせよう。そう油断していた。

ガガガガガッと、機関銃が発砲され、グラウンドに向かって戦車が突入した。


「M1917!巡回の人達何してんだよ!」


村瀬先輩がキレている。


「高峰君!ごめんだけど手伝って!」

「は、はい!」


M1ガーランドを渡され、ヘルメットを被った。


「村瀬!例のアレ!撃っちゃっていいよ!」

「例のアレって…まさか、嫌だぞ!あれ肩外れるかもしれないし…何しろ、あれは学校で禁止されて」

「ここでたくさんの人傷つくよりマシでしょ!ほら早く!」

「マ、マジかよ〜…」

「高峰君。私達はあれを生徒会室の方までおびき寄せるよ」

「わかりました」


M1917が次々機関銃を放ち、生徒達が逃げ惑っていた。戦車砲は装備していないが、機関銃の恐怖が生徒達を襲っていた。


「来やがれ鉄屑!」


会長が挑発し機関銃を向かせている間に、高峰が車両を叩いて進路方向を変えさせた。

時間稼ぎをしている間、村瀬、朝山、愛媛、加藤は生徒会室の隠しスペースから巨大な銃を運んでいた。


「…先輩、何ですかこれ」

「パントガン。本来は狩猟用の大型散弾銃だけど、オーバー火力すぎて対戦車ライフル代わりにしてる。一応、禁止されてる銃なんだけどね。1人じゃ運べないから、これを生徒会室前に固定するぞ」


一方、会長達は生徒会室まで誘導をしていた。あと少しのところだが、既に会長は負傷していた。


「会長!無理しすぎです!隠れてください!」

「でも高峰君!」

「会長!俺は次の生徒会として経験を積むチャンスなんです!是非俺にやらせてください!」


会長はその意思に感動し、過去の自分を重ねた。

生徒会長というのは単なるチームリーダーではない。選挙で当選し、生徒達の期待に応えるために必死で働く。そしてリーダーとして、他の生徒会メンバーや後輩達の手本にならなければならないのだ。一番大事なのは信頼であり、担うのは責任。説明する分には簡単だが、実際は精神的に来る職であり、体調不良で休んでしまうこともある。


「…わかった。頼んだよ」


しかし、会長が絶望的な職であるわけではない。


「高峰!」

「朝山!」

「下がれ!」

「先輩!今ですよ!」


ズドォンッと、パントガンのスラッグ弾がM1917を横から貫通。エンジンが火を吹いた。


「脱出!脱出!」

「銃を捨てろ!さもなくば撃つ!」


犯人達は銃を捨てその場で降伏した。


会長が絶望的な職であるわけではないという理由は、後輩という今後の代まで意思を継いでくれる人達がいることと、生徒会というメンバーが必ず支えてくれるからである。それが、絶望的という言葉を払拭してくれるのだ。


こうして、体育祭は終了した。



「ボス。スクラップ処理完了しました」

「よし。トンプソンの数は?」

「揃ってます。45APCもです」

「後は、時間だな」



体育祭が終了すると次に待つのは中間テストである。

1年生達が受けるのは国数英に加え、理系は化学。文系は地理である。そして、理系文系関係なく受けるのが射撃テスト。

※学校によって異なります。



テスト最終日 射撃テスト…


1年生1学期中間テストの射撃の内容はM1ガーランド、M1911ハンドガンの射撃のみ。これは理系文系関係なく実施する。


「次!20番高峰!」

「はい!」


的を狙い、トリガーを引き発射。弾丸は向かっていった。

3日目に渡る中間テストは終了した。


「高峰。射撃テストどうだった?」

「朝山は?」

「俺か?俺はAだ。ハンドガンの反動強すぎてあんま当たらなかったな」

「それでもAはすごいよ…。俺は…これ」


閲覧表を見せる。赤文字でDの文字が書かれていた。


「D!?」


朝山は驚いて大笑いした。なっ…失礼…。


「いやぁ…すまんすまんっ。Dってどんな撃ち方したんだよ。持ってみろ」


ガーランドを取り出して構えた。それを見て朝山は再び笑う。


「俺が教えてやる」


朝山は俺の背後に立って俺の身体を操作するように教えた。なんか…よくない体勢だな。


「あのなぁ脇は閉めるんだ。それじゃ安定しないだろう」


そんなコトをしていると、安芸先輩が入ってきた。


「…ゲ◯だーッ!」

「「ゲ、ゲ◯!?」」


発言にびっくり。まずい。このままでは生徒会がLGBTQに接したとかいう意味わかんない履歴が残る!


「先輩違うんです!誤解ですーっ!」

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