030 昼下がり
ガヤガヤ。
のどかな昼下がり、街には冒険者や飯の買い物をする家族が行き交っていた。
「なぁ、チビ」
「チビじゃないが何だ」
「最近あいつ顔みせねぇな」
「ふむ、確かにそうだな。チビの訂正はまだか?」
「あいつに限って忙しいとかあるか?」
「それはあるだろう!して、チビの訂正はまだか?」
「何してんだろうな」
「早く訂正してくれないか!?」
訂正はおいといて……確かに最近カノンとは話していないな、とアリスは思った。
普段うるさいカノンがいないので静かを満喫できるはずだが、最近は退屈に感じていた。
「元々は一人で静かに生きる予定だったんだがな」
「あ?何か言ったか?」
「えっ__いや、何でもない」
ポロリと溢れた独り言だったのたがノエルの耳は良いのだろう、聞こえていたようだ。
とはいえ、本人が無意識に出した本当に小さな声だったので、何をいったのかは聞き取れていないようだった。
「ノエルは本当に耳が良いな。私だったら分からないぞ!」
「普通だ、普通。お前の耳が悪ぃんだよ」
失礼な、と頬を膨らませるアリス。
それを横目に呆れ顔をするノエル。
端からみれば中の良いカップルだ。
2人とも顔が整っているので美男美女カップルだと捉えられてもおかしくはない。
「なになにー?良い感じな感じー?パーティーを組んだ時と比べたら随分仲良くなったよね、ふ・た・り・と・も!」
「む?カノンではないか!久しいな!」
「感じな感じって2回言ってんじゃねぇよ!あと良い感じでも何でもねぇ!」
突如聞こえた、穏やかなこの場に相応しくない、騒がしい声の持ち主はカノンだった。
アリスの後ろに仁王立ちで偉そうに立っている。
ついでに、ニマニマしていてとても腹の立つ顔をしていた。
「声を聞くまで気づかなかった!悔しいな!」
「それを言うなら向かい合って座っていたのにも関わらず、気づかなかった俺の方が悔しいわ!」
「まぁ、転移してきたしね」
「魔力を感じなかったんだが……」
「戦闘中に魔力で行き先バレたら死ぬじゃん。訓練済みですー」
残念でしたー!と変顔をする煽り性能MAXなカノンを前に、ノエルは相棒の大鎌を手に取る。
その目はかって無いほどにキマっていた。
「ジョークですやーん!そんなに怒らないで、お願い」
「ま、待てナルシ、はやまるな!まだ捕まるにはこれからの人生に大きく影響するぞ!」
「あぁ?そんなのいつ捕まっても人生に大きく影響するわ」
そうじゃなくてだなとノエルは、何で分からないんだ?と心底うざい顔をしながら言った。
「最近こいつ忙しくて口もきかなかったのに、急に戻ってきたんだぞ?」
「ふむ、それがなんだ?」
「国の最強戦力であるこいつが、だぞ?」
「あぁ、だからなんだ」
「ここまでいってもわからねぇのか……?」
その言葉にアリスはムッとするが、今のノエルにそれをツッコむ余裕はないらしい。
「多分、近々大掛かりな"何か"が起きんだろ」
それをきいて流石だと言わんばかりの笑顔を見せるカノン。
「せいかーい」
どうも作者の八汐です。日頃からこの作品を読んでいただきありがとうございます。
突然ですが、来週から1話〜10話(変更する可能性あり)を大幅に書き換える予定です。
書き換えるといっても、話の内容を大きく変更する予定はありません、安心してください。
なので書き換えが終わるまで、来週からは最新話の更新がなくなります。(最新話の更新がなくなりますが、1話から変えていくので時間があればそちらをみてください)
自分勝手な決断で申し訳ないですが、ご理解よろしくお願いします。




