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029 モンスター大量発生


「はぁー、やっぱり運動は気持ちがいいな!」

「そのさ、ダンジョンに潜る事を運動っていうのやめて?」

『桜花突』


 舞い落ちる桜の花、1枚1枚を突くように放たれた繊細な突き。

 といっても、斧なので先端についている鋭利な刃で相手を突き刺すだけ、倒せるほどのダメージはない。

 しかしこの技の本質はそこではない。


『地裂花砕!』


 攻撃に使う体の大事な筋肉を桜花突で突き断裂し、動けなくなった所を地裂花砕で倒す。

 華麗なコンボ技だ。

 しかし、カノンは自分のツッコミとアリスがモンスターを倒すタイミングが、被ってしまったことに対して少々不貞腐れていた。


「すまない!聞こえなかった!天秤にのせて質量を計る一定の重さの金属のことか?」

「いやそれ分銅(ふんどう)!母音一緒だけど!」

「おい、そこ!なに漫才してんだ!早く敵倒せやぁ!」


「はいはいーっと」


 カノンは手を上にあげ、前方にかざした。


『燃えろ』


 瞬間、カノンの手から魔法陣が出現し、炎が繰り出された。

 やはり、国内最強の魔術の威力は半端ではない。先程まで前にいたモンスター達が消し炭になった。

 カノンのお陰でモンスター達による四面楚歌状態は消えたかと思ったが……。


「うーん、無駄な事しちゃった?」


 仲間を殺されて怒りの色に染まったモンスターはどんどんこちらに迫ってくる。

 どうやら四面楚歌状態は悪化したようだった。


「だ、大丈夫だ!敵の数が減ったのには、変わりないからな!」

「笑顔引きつってない?」


「おい、モンスター倒すなら仲間も殺せ!何年冒険者やってんだ、素人か?!ぁ゙?」

「ドストレートすぎない?もうちょっとオブラートに包も?」


「心配するなぁ〜ぁ〜ぁ〜!」

「アリスそれビブラート!」


 焦る3人の状況なんて知ったこっちゃないとばかりに、モンスター達はカノンらとの距離を縮めてくる。


「あぁ、もう!ちょっと強めのやつ撃つ!アリスとノエルは撃ち溢したやつよろしく」

「了解だ!」

「分かった」


『射よ』


 カノンが言葉を放った瞬間、何十本もの矢がモンスター目掛けて四方八方に跳んで行った。

 矢は全て豆腐でも貫通させるかのように、あっさりとモンスターを貫いた。


『黒縄地獄!』

『落花!』


 矢で倒しきれなかったモンスター達をノエルとアリスは次々と葬っていく。

 ノエルは荒々しく、アリスは靭やかに。

 2人は2人なりのやり方でモンスター達を倒す。


「いいね、その調子!頑張れー」


 魔術を放つだけのカノンは暇そうだったが、この高等魔術を使いこなす難しさは計り知れない。

 だが、必死に倒している時に暇そうな奴が居て苛つくのも事実。


 ノエルが後でカノンの首を絞め上げようと決意した瞬間だった。



 * * *



「2人ともお疲れー!いやぁ、あんなに軽々と倒すなんて流石だね」


 私程でもないけど!と余計な一言をいれるカノンだったが、それにツッコむ気力も絞め上げる気力も等に失せていたノエルアリスだった。


「しかし、この異常な数のモンスターは何だ?種類もバラバラだぞ」

「ゴブリン、オーガ、コボルト、スライム、オーク、ハーピー。どれもダンジョンに居てもおかしくないが……流石に一気に押し寄せるのは不可解だな」

「ギルドに報告した方が良いかな?」

「あぁ、流石に異常だ」


「……歩ける?」

「私は無理だ」

「悔しいが右に同じだ」


「じゃあこの優しいカノンさんが、転移で送って差し上げよう!」


 少しムカついたノエルだったが、歩いて帰れと言われるのも嫌なので黙っておく。


『転移』


 そうして3人はダンジョンを出た。


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