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025  おっと……まさかの?

「いやぁ〜、いいものが観れたわ」


 まさかノエルがユニークスキル持ちだったとはね、初耳だった。


「さてはサーナ知ってて指名したな?」

「なんのことかな?」


 ニッコリと答えるサーナの目は泳いでいる。……どうやら知っていたようだ。

 まぁ、それについては後で尋問しよう。


「そして……これ、どうしよう」


 私が指差した先には、魔力を使い果たして地面に寝そべっているノエルがいる。

 私はユニークスキル持ってないから、消費量は計り知れないけど、相当消費するようだな。


 改めて、持ってなくてよかったと思う。多分、持ってたら乱用していた。

 こんなに使っていて楽しいスキルなんてなかなかないのに、我慢して使わないようにしているノエルに尊敬の念を送る。


「寝かせておけばいいんじゃない?」

「え?だって、ここ魔界だよ?放っておいたら、魔族とか来そうじゃん?」

「来ないわよ」

「何を根拠に__」

「だって次は私対カノンでしょ?」

「__えっ」


 思わず間抜けな声が出てしまった。

 いつもなら恥じらうが、今の私にそんな余裕はない。


「だって、あんな戦い見せられたのよ?体が戦いたいって叫んでるわ」

「なんと好戦的な体でしょう」


 ほら、やるわよ、と腕を引っ張ってくるプランとは反対の方向に力を入れ必死に抵抗する。


「い〜や〜だぁ〜!私は生きて帰るんだ」

「大丈夫よ!帰れはするわ!」

「帰れ"は"?それ死体にしてから帰らせるよね?」

「世の中には知らない方がいいことかってあるのよ」

「やーめーてーよー!」


 はたから見ればじゃれ合いに見えるが、掴まれた手からプランが魔力を流してくる。

 これは同じつよさの魔力を流して相殺しないと体調を崩すという、初心者殺しの遊びだ。

 主に魔術師学校に入りたての初等部で最初やる遊びなのだが、今のこれはそんな生ぬるいものじゃない。


 遊びとは思えないほどの強い魔力をずっと送り続けてくる、笑顔で。超怖い。できればやめてほしい。というか、今すぐやめてくれ。


 とはいえ、体調を崩すのは嫌なので、(このレベルの魔力を相殺できなかったら体調を崩すとかそういうレベルを遥かに超えるだろうな……)私も負けじと相殺していく。


「私がやらせてもらってもいいか?」

「えっ?」


 本日、二度目の間抜けな声だ。ついでに、恥ずかしげもなく間抜けな顔もついている。


「私せっかくできた仲間の遺体を担いで帰るとか嫌だからね?」

「うむ、やはり私もあれをみたら戦いたくなるのだ」


 まぁ……御本人がやるって言うなら止めないけどさぁ。

 本当に死にそうになったらすぐ助けに行くからな、安心しろよ。


「実は私も前とはちがう!」

「へぇ……楽しみですね。いいですよ、アリスさん」


 なんかプランもやる気だし。

 私は、プランとの戦闘回避できるから誰にも不幸はないのか、あるとしたら戦闘後のアリスの怪我……。


「じゃあ、やりましょうか」

「あぁ、よろしく頼むぞ」


 アリス対プラン。怒涛の戦いが今幕を開ける。

 お願いだ、大怪我だけは避けてくれ……!

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