01 始まり
2025/6/30
あるキャラを連想させるためミリア→アリスに変更
……んーっと?聞き間違いかな?
「じゃあ、面接を始めていきましょう。まとめて一緒にやっちゃって大丈夫ですか?」
「私は構わないが……君はどうだ?」
「あ?別にいんじゃね」
うん。聞き間違いじゃないっぽいですね、はい。
まさかピンク髪の可愛い子がこんな男気溢れる喋り方で、この紳士っぽそうな人がまったく紳士じゃなかっただなんて__。
ギャップ萌えってレベルじゃないよ?
「えーっとじゃあ、名前を教えてもらっても?」
「アリスだ!よろしくたのむ」
「ノエルだ。覚えておけ」
アリス__名前まで可愛いな。
そしてノエル、お前は口が悪すぎないか?
ご馳走様だけど。
「魔術は使えますか?」
「一応土魔術を使うことができるが、あまり使わないな。」
「聖魔術と闇魔術を使うことができる。俺も普段使わねぇ」
「え?じゃあお二人共何で戦うんですか?」
そんな貧弱そうなのに、後衛じゃないのか。
「両手斧だ」
「大鎌」
うっそーん。まじで?
アリスちゃん、そんな華奢なのにそんな重い両手斧使うの?まじで?私でもあれ補助魔法なしじゃ持てないんだけど。
ノエル君、そんな後衛で戦略考えながら皆をサポートする感じ出してんのに君、バリバリ前衛なんかい!
しかも大鎌って……。そんなエンジェルフェイスなのに死神みたいな武器使うじゃん。
「つ、使えるんですか?」
「?、余裕だが__たまに両手にもって戦ったりしているぞ」
「あ?舐めんな、誰が使えない武器使って戦うかよ」
もしかして、アリスは筋肉お化け?
「じゃあ、ラスト2問です」
「む?短いな、とても助かる!ありがとう」
「チッ、やっとかよ」
なんか……あれだな。やっぱ世界には色々な人がいるんだって思い知らされるな。
種族が人から知らないけど。
「お二人の種族は何ですか?」
「……ドワーフだ」
「……天使族」
ドワーフ?それにしては華奢すぎないか?
でも、その身長でその筋肉__たしかにドワーフの特徴だけど。こんな華奢なことがあるのか?
天使族か。まぁ、容姿をみれば納得なんだけど、中身がなー。性格がどう考えても悪魔族なんだよな。
「じゃあ最後、お二人を何と呼べばいいですか?」
「アリス、と呼んでくれ」
「ノエル様と呼べ」
「了解。アリスとノエルね」
「おい、聞いた意味」
「で、どうなんだ?合格なのか?」
「あ、そっか、それ言わなきゃいけないんだった」
忘れて返すとこだった。危ない、危ない。
「もちろん2人とも合格です。これからパーティーメンバーとしてよろしくお願いします」
「うむ!よろしくな!」
「まぁ、俺が合格なんて最初から分かっていたことだけどな」
ノエルが上から目線すぎてつらい。
「仲間になったなら敬語は不要だぞ」
「まじ?!やったー!敬語苦手なんだよね」
あー、すっごい開放感。普段の有難さを感じる。
「おい、お前の名前はなんだ」
「カノンだよ、よろしくね」
「そうか、ちなみに俺がリーダーな」
「え?嫌だよ」
リーダーはこの私しかいないでしょ。
「は?なんでだよ。俺以外に適任がいんのか?」
「いや、この私しかいないでしょ」
「まぁまぁ、落ち着け!ここは間をとって私がリーダーに__、」
「「絶対ない」」
「君達は初対面だよな?」
んー、どうしようか。
最初から私がリーダーっていう選択肢以外考えていなかったから、なんも考えて来てないぞ。
……そうだ。
「それなら、明日コンビネーションの確認をするためにダンジョンに行くつもりだったから、そん時に決めようか」
「それはいいな!一番頼りになった人がリーダーだ!」
「……まぁ、いいわ。どうせ俺だろうしな」
「じゃあ、明日この時間にこの場所集合ね」
「了解だ」
「俺に指図すんな」