第62話~孔明の罠~
感想は万年受け付けておりまんがな!
「チッ・・・・・・確かに仕留めたと思ったんだがなァ」
ただひたすらに真っ暗な空間の中、髪の白い人が呟く。
「・・・・・・はァ。寝るか」
ため息を一つ吐いた後、その空間に溶け込むように姿が薄くなり、やがて消え去った。
「――――――あ、起きました?」
目が覚めたら、リリアの顔が目の前にあった。
え?何これどういう状況?
若干混乱しつつ、状況を把握するために首を動かす。
まず目の前。リリアの顔がある。
右。先ほどリリアと戦っていたであろう広い場所が見える。
左。右に同じ。
下は何故か向けなかったが、柔らかい感触がある事が判明。
――――――Q,あなたは今どういう状況ですか?
A,膝枕をされています
意識が完全覚醒。
「ぬぅおおおおおおおおおっ!!」
バッ←俺が思いっきりバックステップする音
ビクッ←いきなりの行動にビックリしたリリア
ズザザザッ←勢いがありすぎたので地面を削って減速する音。
「貴様あ!俺に一体何をした!?」
ズビシ!っとリリアを指でさす。
「何って・・・・・・膝枕ですけど」
リリアの話によれば、俺が突然ぶっ倒れたので目が覚めるまで自分の膝を枕にして俺を横にしていたらしい。
まあ落ち着こうか。だからそのギラギラと光る武器を納めてくれ、モテない者達よ。
違う!俺だって嬉しいっちゃ嬉しいが違う!
何が違うかと言うととにかく違う!少なくとも俺がやれと言ったわけじゃあないんだ。貴様らに恨まれる事はしていない!
「何故膝枕!?他にやれる事あったよなあ!?」
「えと・・・・・・他に思いつかなかったので、つい」
あはは、と笑うリリア。笑い事じゃないぞ。ここで間違った選択肢を選んでいたら確実に俺がゲームオーバーになるんだから。
「・・・・・・ついでに聞く。俺を膝枕している間、誰かに見られたか?」
「?・・・・・・とくに誰も」
質問の意味を分かっていないのか、首を傾げつつも答えるリリア。
なるほど。『リリアの見た範囲では』いなかったんだな。
「そおいっ!」
背後の木の裏に人の気配がしたのでナイフを投げる。
それを避け、逃走する謎の気配。コイツ・・・・・・できる・・・・・・!まあ追いかけはしないが。
「えと・・・・・・どうかしました?」
「いいや問題ない。ただアイツが変態と言う名の紳士だとすれば・・・・・・確実にバッドエンドになるか」
もし先ほど逃げ去った奴が俺の思っている人種なら・・・・・・暗い所へはあまり行かない方がいいな。
白俺が言っていた「暗い夜道に気をつけろ」とはこの事だったのだろうか?ううむ、分からん。
どこからか「違ェよ!」と声が聞こえたが、気のせいだと割り切って聞かなかったことにした。
とにかく、俺は戻ってこれたのか。日の光が眩しいZE☆
・・・・・・あれ、ストレスたまってるのかな俺。やけにテンションが高くなる。
前話とかに比べるとかなり短いですが、今回はこれで終わりです。秋時雨先生の次話にご期待ください!
最終回みたいなノリですが、まだ続くんですよ?コレ・・・・・・。
今回は元ネタ解説は無しです。私の知っている限りでは、元ネタがありそうなものは使っておりませんので。