第40話~破壊衝動に身を任せ~
「まずは手始めに一発、花火でも打ち上げますかあ!ファイナルぅ・・・・・・フラぁ―――ッシュ!!」
ドウッ!!
ズドオオオオオオン!!
ガラガラと音を立てて崩れ始める。たが、まだだ。
「次ぃ!!『エクスプロージョン』!!」
ゴオッ!!
ズガアアアアアアアン!!
「微塵に砕いてくれるわあ!!ワールドデストロイヤー!!」
ズゴオオオオオオン!!
「あ゛ーっはっはっは!!粉☆砕!玉☆砕!! 大☆喝☆采!!」
ズドドドドドドドド!!
手当たり次第に知っている技全てを叩き込む。
『我呼ぶは灼熱の魔神!出でよイフリート!!』
オオオオオオオオオオ・・・・・・!!
「そこら一帯吹っ飛ばせええい!!」
ズドオオオオオオオオオン!!
「ふはははははは!!快なり!快なりいいいいいい!!」
『主ーキャラ変わってますよー・・・・・・』
銀が何か言っているがこの際無視だ。
「貴様(?)に朝日は拝ませねえ!!」
手のひらにとてつもない量の魔力を生み出す。
あまりの量に空気がピリピリと振動している。
分かる。
自分でもよく分かる。
これは危険だ。
下手すれば自分が生き埋めになるだろう。
だが、
「だが、そんなの関係ねえ!!」
今俺がやるべきことは一つ。
壊すことだ。
『今ここに太陽を生み出さん!メガフレア!!』
広大な洞窟を一瞬で飲み込む。
爆音が轟き、粉塵が舞う。
「快、感。は、ふははははは」
身体を満たすのは高揚感。
何とも形容しがたい幸福感。
今、俺はとてつもなく幸せだ。
腐った魚のような臭いがする洞窟を一つ、潰したのだから。
闇の取引場を一つ、潰したのだから。
さあ、凱旋だ!!
意気揚々と、俺は帰路へ着こうとする。
だが、洞窟は完全には崩れてはいなかった。
「『メガフレア』!!
やるならば徹底的に。
「『メガフレア』!!」
もう二度とここが使われないよう、
「『メガフレア』!!」
徹底的に。
「『メガフレア』!!」
いっそ誰も近寄れないように、ここがある場所ごと消滅させてしまおうか。
「『メガフレア五連続』!!!」
ズドドドドドドドドオオオオン!!
いやあ、スッキリした。
後はもう帰るだけだ。
魔力もほとんど使い切ったし。
今や髪の毛はほとんど真っ白だ。
まあ、寝てれば元に戻るだろう。
走り、学園へと向かう。
龍稀、ちょい壊れるのまき。
あ、帰る途中で襲われるとかは考えてはおりませんので。