表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/153

第38話~断罪~









「ええい、たかが一人ごときに何をしておるのだ!!」


 中年の、小太りなおっさんが怒鳴る。


「で、ですが、相手も相当のやり手でして・・・・・・」


「見張りの者を全員向かわせろ!ここへ近づけるな!!」


「はっ、はい!分かりました!!」


 伝令と思われる人間がどこかへ走ってゆく。


「ッチ、使えない連中だ。だから傭兵は嫌いなんだ。・・・・・・おい」


 どこからか黒服の人間が現れる。


「命令だ。さっきの奴を殺してこい」


「わかりました」


 黒服が消える。即座にどこからか悲鳴が聞こえる。恐らくさっきの人間のものだろう。


「ふんっ、私を怒らせた罰だ」


「・・・・・・あなたは、本当に最低な人間ね」


 消えるような、とても細い声が聞こえる。


「おやおや、今の貴女にそれが言えますか?」


 中年のおっさんは、牢屋のようなものへ目を向ける。


 そこにいたのは、


「私を・・・・・・あなたのような人間と一緒にしないで頂戴、この豚」


 あらゆる所に殴られたような跡があり、服がボロボロな、


 学園長の娘――――――アリスがいた。


 おっさんが牢屋に近づき、そして


 ガンッ!


「・・・・・・っ!!」


 持っていた杖のようなもので殴る。


「今に見ていろ。そんな減らず口、二度と聞けなくしてやる」


「あら・・・・・・あなたのような人間には何度も言わないと分からないと思ったから口数を多くしたのだけど・・・・・・間違いだったかしら?」


「・・・・・・っ!!この!!」


「っ!!」


 また殴られるのを覚悟していた。思わず眼をつぶる。


 しかし、衝撃はいつになっても来ない。


「・・・・・・?」


 眼をあける。そこに見えたのは、


「ようジジイ。俺の友人と随分と戯れていたみたいだな」


 振りかぶった杖を受け止めている、長い黒髪の少年が、確かにそこにいた。
























「しっかし、牢屋に入れるとは・・・・・・まったく随分とマニアックだ」


 コイツはSMプレイでもしたいのか?どう見たってコイツのほうがMだ。


「なっ、何だ貴様は!!」


「あれ、聞いてない?俺だよ俺。侵入者その1」


「そして脱獄者その1よ」


 後ろからひょっこりと顔を出す少女。そのままアリスがいる牢屋へと近づき、鍵のようなものを取り出し、


 ガチャリ


「よっし、成功!!あなた、大丈夫だった?」


 アリス、脱出成功のまき。


「うむ。ナイスな働きだ。誉めてつかわす」


「よしなよ。照れるじゃない」


 実際本気で照れている。コイツ・・・・・・。


「まあいいや。とりあえずさ、いつまでもこの体制嫌だし、とりあえずぶった斬る」


 杖を弾いてから、太ったおっさんの腕を切り落とす。


「があああああああああ!!」


 おっさんがめっちゃ悶えてる。まあ痛いんだろうなあ。


 あれ、これR15入れてたっけ?


「ああ、そこの脱獄者。そこのアリスさん連れてさっさと逃げといて」


「え?でも、あなたはどうするの?」


「言っただろ?ここを消滅させる。それに――――――」


 聞くものが怯えすくむような声で、言う。


「――――――ここからは、子供に見せれるような場面じゃなくなる」


「・・・・・・わかった。あなたも無事で」


 アリスと脱獄者が離れていく音が聞こえる。やがて聞こえなくなる。


「くっ・・・・・・私にこのような事をして許されると思ってるのか!?」


「その誰かさんが消えれば、罰を下す奴は誰もいなくなる、と」


 ゆっくりと、刀を振り上げる。


「さって。一思いに殺してやる。感謝しろよ?」


 そして、文字通り高速で振り下ろす。



 ザシュッ!!




 ・・・・・・うわあ。


 ちょっとR15いれてきますね。さすがにこれはマズいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ