第36話~こちら蛇。これよりスニーキングミションを開始する~
サブタイの意味、分かる方は分かりますよね?
「・・・・・・む~ん。数が多いぬ・・・・・・」
あれから結構奥へと進んだ。進むにつれ見張りのような人間が現れ、そして増えた。
一人二人なら即効で潰すんだが、五人も六人もいられるとちょっとキツい。
「どうにか出来ないものか・・・・・・」
ポケットの中を弄る。出てきたのは閃光玉やらスタンガン(改造済み)やら。あまり接近戦はしたくないな。
「むぅ・・・・・・ちと厳しいか?」
いっそ見つかるの覚悟で突っ込んでみようか?少しだけ足を動かす。
――――――カツーン――――――
「!! 誰だ!!」
「やっべ・・・・・・」
動かした拍子に石でも蹴ってしまったのだろう。これはマズい。具体的に言うとレッドアラートだ。もっと言うならパターン青だ。
「こちらC地帯。怪しい物音が聞こえた。応援をいくつか頼む」
『了解した。A、Bから少人数だが送る。警戒を怠るな』
「了解」
もっとマズい状況に。援軍とかシャレにならん。
さらに言うとそろそろ著作権に引っかかるんじゃないだろうか。まあ気にしない。
こんな事を考えていても時間は止まってはくれない。足音がこちらに近づいてくる。
「万事休す、か」
時を止めてしまおうか。でもあれはあまり使いたくない。魔力の消費が激しいのだ。いくら神様(笑)よりも魔力を持っていても限度はある。だからあまり使いたくない。
「こうなったら無理やり突破でも・・・・・・!?」
不意に誰かに引っ張られるような感覚。見つかったか?
よく見れば小柄な・・・・・・女の子?が、こちらの手を引いてどこかへ向けて走っている。
「ちょ、あんさん何して「いいから、黙ってついてきて!」・・・・・・あいあい」
小声で怒鳴られた。よく見るとこの言葉って矛盾してるように聞こえない?
「ここまでくれば大丈夫ね・・・・・・」
何か良く分からんが、洞窟のさらに奥に来てしまったっぽい。めっさ入り組んでる。
「あー、まあ、助かった。感謝感謝」
「感謝するのはまだ早いわよ。見張りが増えてる」
あちこちから野郎の声が聞こえる。恐らくさっきの増援だろう。
「助けてくれたのはいいんだが、あんた何?何なの?」
問いかけてみる。
すると、女の子は悲しそうに、
「私は・・・・・・捕まって、よく分からないところに売られていくだけの、悲しい少女よ」
そう言った。
龍稀マジ切れフラグ立ちました。