第30話~早朝にて~
「・・・・・・・・・知らない天井だ」
まあ知ってるけど。
どうやら朝になったみたいだ。良かった。眠れないとか辛すぎるし。
「時間は・・・・・・げ。4時ってなんだ。早すぎじゃねーか」
とてつもない時間に起きてしまった。
「はあ・・・・・・しゃーない。朝練でもするか・・・・・・」
部屋を出て、広い場所を探す。
「うん。ここら辺ならええかな」
そこそこに広い場所を発見。
「えっと・・・・・・練習用の竹刀はっと・・・・・・」
四次元ポケットの中を探る。あった。
「うん。この重さはしっくるくるね。さらに・・・・・・」
自分の周囲に魔力を拡散させる。
「『グラビティプレス』!・・・・・・ぬおぅ」
周囲の重力をとてつもなく重くしてみる。地面が凹んだ。クレーターみたいになった。
「コレは結構キツい・・・・・・まあ、やってみるか」
竹刀を握り、ひたすら振り続ける。
「ん・・・・・・ふあぁ・・・・・・」
欠伸が出る。まだ寝足りない。でも朝だから起きなくては。
「ふぁ・・・・・・あふ」
欠伸をかみ殺す。
「ん・・・・・・あれ?リュウキさんは?」
部屋の中を探すが、いるのは銀とエウリュースのみだった。
「どこ行ったんだろう・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・・主殿なら、朝練へ行かれましたぞ』
「あ、そうなんですか。ありがとうございますエウリュースさん」
『・・・・・・できれば、その堅苦しい言い方はやめてもらいたいものだ』
「すみません・・・・・・これ、癖なんです」
『・・・・・・まあ、良いか』
寝巻きから普段着に着替え、部屋を出る。
すぐに見つかった。とりあえず呼びかけてみる。
「リュウキさはぶぅっ!!」
「・・・・・・?」
どこからか悲鳴が聞こえたような・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・まあ、いいか」
無視。竹刀を構え、振る。
「19982・・・19983・・・」
振る。振る。振る。
「ぐふっ・・・・・・一体何なんですか・・・・・・」
近くによった瞬間、何かに叩きつけられるような痛みと共に、気づけば地面に伏していた。
「これは・・・・・・シャレにならない重みです・・・・・・」
分かったのは、これは魔法だという事。
「ぐえ・・・・・・中身が・・・・・・」
そろそろヤバそうだ。気づけ主人公。
「・・・・・・・・・・・・20000、と。・・・・・・ん?」
とりあえず二万回竹刀を振ったので一旦終了。魔法を解く。
「・・・・・・どうしたんだリリア。そんな蛙の死体みたいな格好して」
何かリリアが潰されていた。全然気づかなかった。
「・・・・・・多分、あなたのせいだと思うんですけどねぇ・・・・・・ガクッ」
あ、死んだ。
「・・・・・・南無」
「ふう・・・・・・危うく赤い髪した死神の人に三途の川を渡らされる所でした・・・・・・」
何とか息を吹き返したリリア。良かった。とりあえずローリングサンダースマッシュでひたすら殴り続けたのが良かったか。
「それで、一体何をしてたんです?」
「朝練」
「いやそれは見て分かりますけど・・・・・・あの魔法です」
「ああアレね。重力魔法」
「・・・・・・何であんな事してたんです?」
「いやだから。朝練」
「・・・・・・はあ。もういいです」
何か勝手にあきれているリリア。アンタは一体何なんだ。
「そういえばその竹刀ですけど・・・・・・」
「ああコレ?持ってみる?」
「何か魔力のようなものを帯びていますね。マジックアイテムですか?」
※マジックアイテム・・・・・・道具に魔力を流し、特別な効果を追加した物。
「うんにゃ。俺の私物。魔力なんてついてるはずが無い」
元いた世界から使っていた物だ。もし魔力がついてるんなら、あの世界にも魔法があった事になる。
俺は魔法なんて信じないよ。
「ちょっと貸してほしいんですが・・・・・・」
「あいよ。ほれ」
投げ渡す。
「あ、どうもうわたっ!?」
リリアが持った瞬間、竹刀が地面に物凄い勢いでめり込んだ。
「いった!?ちょ、これは、手ちぎれ・・・・・・!!」
「あ、それね。持ち主によって重さが変わるんだよね」
俺にこれをくれた爺曰く、「持ち主がこれを持って振る事がギリギリできる重さ」になるんだとか。良く分からない。
「・・・・・・あ、軽くなった」
「恐らくお前にぴったりの重さになったんだろうな。軽いと言う事は筋力が無いと言う事だ。HAHAHA」
「む・・・・・・じゃあ貴方が持ったときはどうなったんですか」
「勘だけど恐らく200トン」
「・・・・・・(絶句)」
※普通200トンなんて持てるはずがない。そんなの持ったら腕ちぎれる。
「ま、まだいけたけどね。目指すは1000トンよ」
この日、絶対にリュウキを怒らせてはいけないと悟ったリリアであった。
とりあえず主人公のスペックを一部。
龍稀は他にも20mジャンプできたり、高層ビルを飛び回ったり、トラックを小指一本で潰せたり出来ます。




