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日常~小さな孤児院にて~

ネタはあるのにキーを打つ手が進まない。


何故だろう・・・?

     ~龍稀視点~






 ドドドドドドドドドド・・・



 皆さんはこの音を聞いて何を連想するだろうか?


 太鼓を叩く音?滝の流れる音?・・・・・・人によりそれぞれ違うだろうか。



 ちなみに現在、俺はどちらでもないが、同じ音を出すものの近くにいる。それは、



 『待あああてえええええええ!!』



 「待てと言われて待つ奴が以下省略っ!!」



 無数のおっさんが俺を追って走ってくる音である。













 勘のいい方はお気づきだろう。


 あの時アリスは『今日は』と言っていた。つまり、


 俺が拉致されるまでは永遠に追い続けてくれるらしい。なんてしつこい。



 学園を脱走し、町の中を走る。おっさん達も追ってくる。


 「どっか隠れれる所無いのー!?」


 叫んだって無駄なのは知っているさ。・・・・・・叫ばないとやってられねーんだよちくせう。


 商店街らしき所を抜け、路地裏に向かう。ここならどこかいい所があるかも知れない。


 一気に速度を上げおっさん達を振り切り、死角になりそうな所に身を潜める。


 『いないな・・・どこに行ったんだ?』


 『とにかく探すんだ。早くしないと給料が・・・』


 ・・・・・・向こうは向こうで大変らしい。南無。


 足音が遠ざかる。・・・・・・もう行ったかな?


 顔だけを出し、様子を見る。・・・・・・まだちらほらとおっさんが見える。もう少しだけ路地裏にいるとしよう。ついでに場所移動も。


 こっそりと歩き出す。路地裏の奥に向かって。

















 「・・・・・・あっれー?」


 あれからしばらくてくてく歩いてたら急に目の前に建造物が現れた。・・・・・・おかしいな。周囲には何も無かったぞ?



 「あら?こんな所に何の御用ですか?」


 後ろから声がしたので振り返る。そこにいたのは、



 見るからに『シスターです』と言っているような服装をした女性であった。



























 状況説明中・・・。


 「なるほど・・・。概ね理解しました。こんな所で良ければ少しの間ゆっくりしていってください」


 「さんくす。たすかんます」


 おっさん達に追われてるからどこか隠れる所は無い?と聞いた後の会話。この人優しいなあ。



 建物まで向かいながら少し話をしていると、どうやらここは孤児院らしいことが判明。


 戦争で親を亡くしたり、捨て子だったり、口減らしだったり。理由は様々だった。・・・・・・この世界でも戦争はあるんだなあ。


 戦争、ダメ!ゼッタイ!





 ・・・・・・なんか麻薬のやつと被ってるような気もしたが気にしない。


 孤児院の入り口を通り、中に入る。と、



 「わんっ!」


 犬らしき生物が駆け寄ってきた。おうおうかわええのう。


 「撫でてもいいっすか?」


 「ええどうぞ」


 了解も得たので撫でる。


 「よ~しよしよしよしよしよし」


 遠慮なく撫でる。犬はとても気持ちよさそうだ。


 と、


「わんっ!」


「わふっ!」


「わお~ん!」


 続々と出てくる犬達。あれ、おかしいな?目の錯覚じゃなければ10匹以上いるんだが?


「そうかそうか。お前らも撫でてほしいか?」


 物欲しそうな犬達の目。思いっきり撫でてやる。


 そしてさらに増える犬達。いったい何匹いるんだ。だが気にしない。

全ての生物は俺に撫でられるためにいるのさ。


「はっはっは。そうかそうかここがええのか?ん?どうよ?」


 増えた犬達も平等に撫でてあげる。そして増える。


「はっはっは。そんな慌てなくても順番に撫でてやるっての」


 撫でる。増える。撫でる。増える。撫でる・・・・・・



「はっはっは・・・・・・」


 その後、見た限りでは100匹以上いる犬達に囲まれた俺をシスターさんが救出してくれたそうな。



















 たくさんの犬を撫でた後、いよいよ孤児院の中に入る。


「さあ、狭い所ですがどうぞごゆっくり」


 「・・・・・・・・・・・・おお」

 シスター。アンタは嘘つきだ。



 ありえないくらい広いじゃないか。東京ドームほどではないが、それの半分くらいの面積はあるぞ。



「あ!おかえりなさいおかあさん!」


 周りを見渡していると下から声が聞こえる。どうやらここの孤児みたいだ。そしてシスターはお母さんと呼ばれているらしい。


「おかあさんその人は?」


 ちびっ子が聞いてくる。さすがに匿っているとは言えないのかうまく誤魔化してくれた。ナイス。


「ねえねえあそぼうおねえちゃん!」


 別の子が駆け寄ってきてそう言った。お前は今禁句を言ったぞ。・・・・・・怒らないけど。


「よしよし分かったお姉ちゃんからお兄ちゃんと言われるまではずっとここにいてやるぞコルァ」


「わーい!」


 はしゃぎ出す子供。無邪気なのはいいけど人を見た目で判断しちゃダメだぞ。俺は男だからな。


 わらわらと子供達が集まってくる。どうやら危険じゃないと判断したらしい。


「なにしてあそぶ?」


「おにごっこは?」


「いやダメだな。あっちは大人だし体力勝負じゃ負けちゃうから」


「じゃあかんけりとかは?」


「おっ、いいねそれ!」


 何で遊ぶのかを決めているらしい。・・・・・・一人明らかに子供じゃないような奴もいたが気にしない。



「じゃあかんけりであそぼう!」


「ん。おっけー。んじゃ鬼は俺か?」


「うん!」


 どうやら缶けりになったらしい。そして俺は鬼だそうだ。空き缶はどこだ?























 空き缶発見。さあやろうか。


「んじゃ俺が鬼な。さあ隠れろちびっ子共ー」


 わーわーと蜘蛛の子を散らすように散らばっていく子供達。


「・・・・・・さーてと」


 まずは近い奴からアウトにしていくか。


 あえて缶から離れ、隙を作る。


「もらいーっ!」


 そして即座に駆け出すちびっ子一人。っふ、甘い!



「ほいアウト」


 瞬時に缶まで戻り、踏む。まず一人。


「くっそー・・・」


 なんか半分泣きそうだったな。・・・・・・悪いことしたかな俺?
















 そんなこんなでどんどん子供達をアウトにしていく。残りは後数人かね。


 ここまで残った猛者達だ。わざと隙を作る作戦はうまくいかないだろう。辛抱強く待つか。



 缶から離れ、あぐらをかいて座り、缶をじっと見つめる。一応わざと隙を作る作戦は続行中。


 ガタッ、と音が聞こえる。そっちか!


 音のした方へ顔を向ける。・・・・・・誰もいない?


「今度こそもらいーっ!」


 何人もの子供達が逆方向から飛び出してくる。っち、囮作戦か!




 ・・・・・・だが甘い。俺の速度についてこれるとでも?


 誰も追いつけない速さで缶に近づき、そして踏む。


「ゲームセット。・・・・・・僕の勝ちだL」


 死神のノートは持ってないけど。相手天才じゃなくてただのちびっ子だけど。























 いつの間にやら日も暮れ、そろそろ帰宅の時間だ。


「さてっと。・・・・・・世話になりやした」


「いえいえ。こんな所でよければまたいつでも来てください」


 シスターさんが朗らかに笑う。アンタええ人やわあ。



「もういっちゃうの?」


 涙目のちびっ子が言う。そんな顔すんなよ。帰りたくなくなるじゃないか。


「・・・・・・ま、またいつかこれたら来るさ」


「ほんと!?」


「うむ。男に二言は無い」


「じゃやくそく!!」


 小指を差し出してきたので、多分指きりげんまんだろう。それをしてやる。


「またなー!」


「うん!またね『おねえちゃん』!」


 ズコーッとこける。俺は男だ。・・・・・・いつかちゃんと覚えさせてやろう。



「・・・・・・あら?何か忘れてるような・・・・・・。ま、いっか」



 そして孤児院を後にする。また明日来れたらいいなあ。















その後









ドドドドドドドドドドドド・・・・・・



『待ああああてええええええええええ!!』


「コレかあああああああああああああああ!!」


 忘れていた事を思い出した。もう遅かったけど。


















 おっさん達は広い場所に連れ込んでから魔法で殲滅しました☆

久しぶりに書いたらすっげー長くなっちった。


龍「長かったり短かったり、統一性が無いなお前」


うるさいうるさいうるさい。


龍「お前は炎髪焔眼のちびっ子か。・・・・・・まあいいや。所で作者」


何さ?


龍「ネタはあるのにキーが進まないとはなんぞ」


ああそれね。いや~ネタはあるんですよ?龍稀女装させたりとか


龍「コロス」


サーセンww


龍「草生やすな」


・・・・・・とまあこのように。ネタはあるのに指が動かない、進まないんですよ。なんででしょうかね?


龍「飽き性のお前だ。どうせ飽きたんだろう」


そんなことはない。断じて。読者様がいなくならない限りは。


龍「・・・・・・まあいいけど。

  次回!『日常~無言だったアイツが大活躍~期待はやっぱりしなくていい」



期待してくださいよ!頑張りますから!!

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