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第96話~決闘大会二日目~




















 朝、何となく目が覚めたと思ったら太陽がほとんど見えなかった。夜が明けてまだ間もない時間帯か。


 二度寝しようにも完全に目が覚さめてしまい、仕方なく身体を起こす。


 さて、何をしようか。といっても何もする事はない。


 何せ、こんな時間に起きる事なんて今まで一度もなかったから。


 さらに言うなら、何か嫌な予感がするとかそういうものもない。


 純粋に早く目覚めてしまっただけ。無意識って怖くね?


「どうする・・・・・・どうする俺。Webでも続かない」

 

 別に人生で重要な選択シーンというわけでもないし、当然三枚のカードはない。


「・・・・・・むう」


 さて何をするかと唸った後、何でこんな事を真剣に考えているのだろうと自分で自分を笑う。


 ・・・・・・まあ、結局は暇だからなのだろうが。


「さてどうしたものか・・・・・・全く、何で早起きなんてするんだか・・・・・・」


 え?早起きは三文の得?ただ単にする事なくなるだけでしょ?


「・・・・・・あ。やる事あった」


 そういえば最近やってないなーと呟きつつ、ポケットからある物を取り出す。


 ポケットから取り出したのは、黒く、鈍く光る拳銃。


 細かく分類すると、大口径のリヴォルバー。簡単に言えば、超強力な拳銃。


 といっても、一発撃つごとに装填し直さないといけないので色々と面倒な武器だ。


 名を『カノン』という。


 昔誰かにもらったものだ。


 その人が誰かで、どんな人だったのかは覚えていない。護身用に、とこのゴツい銃を渡してきて、そのままどこかへ行ってしまったから。


 カノンをバラバラに分解し、何て言うのかすら分からない部品を一つ一つ布などで簡単に汚れを落とし、部品を組み合わせて元通りに。


「えーっと・・・・・・ホルスターどこだったかな」


 ポケットから革で出来た、銃を仕舞うためのホルスターを取り出す。


 それを腰の右側につけ、そこにカノンを入れる。


 そして鏡の前に立ち、呼吸を整える。


 そしてホルスターから素早くカノンを抜き、ハンマーをあげて鏡の中の自分を狙う。


 これで後は引き金を引けば弾丸が放たれる。


 ・・・・・・が、生憎今は弾は入っていない。もしこれで事故って鏡撃ったりしたら弁償しないといけないし。


 ホルスターに戻し、そして再び同じ動作を繰り返す。


 途中から段々楽しくなり、いつもなら起きている時間になってもひたすらやり続けていた。


 おかげさまで決闘大会の時間ギリギリまで気づかず、慌ててBダッシュしたのは言うまでもない。


 ちなみに間に合った。























「はあ?こんな奴が俺の相手だあ?」


 次の対戦相手である、刃先が斧のようになっている、ハルバードという武器を持ついかつい男も今まで戦ってきた奴と同じ事を言う。どんだけ舐められてんだ俺。そんな弱そうに見えるのか。


「あー・・・・・・一応言っておく。降参しない?」


 今までの経験からして、絶対に降参するとは言わないだろう。


「お前みたいな奴が降参しろだあ? はっ、お笑いだな。むしろお前が降参するべきじゃないのか?」


 ほらこんなもん。


 ため息をつくと同時に、試合開始のファンファーレが鳴り響く。


 男はハルバードを自分の正面で構え、そのまま突進する。


 横に跳んで避けようと足に力を込めるが、正面で構えたハルバードでを横になぎ払うようにして振ってきたのでしゃがんで避ける。


 ハルバードを蹴り飛ばそうとするが、男は身体をなぎ払った勢いでそのまま回転させつつ、今度は縦に振ってきたので横へ低く跳ぶ。


 地面に着地して態勢を整えた後振り返ると、ハルバードを構えて突進してくる男が見えた。


 ハルバードが腹に突き刺さるよりも早くその場にしゃがみ、上を通過したハルバードを引き戻されるより早く蹴り上げる。


 蹴り上げられたハルバードは空を飛び、大分離れた位置に音を立てて落ちた。


「・・・・・・降参、してくれない?」


 立ち上がって埃を払いつつ、男にそう問いかける。


 ハルバードを飛ばされて悔しそうな顔をしている男だが、突然口角を吊り上げたかと思うと、


「分かったよ。降参・・・・・・」


 そのままこちらまで近づき、不意にポケットから何かを素早く取り出し、


「するなんて言うと思ったかあ!?」


「うおっ!?」


 鋭く光る何かを俺の顔に突き刺そうとしたので、慌てて横に跳ぶ。


 体制を整えた後、不意に頬に何かがつたう感触。


 それを手の甲で拭ってみれば、手の甲が真っ赤になった。なんぞ。


 見れば、男の手には鈍く光る小さなナイフが一本。恐らくポケットに隠し持っていたのだろう。


「チッ・・・・・・外したか」


 男は俺にナイフを刺せなかったとみるや舌打ちをする。なんて黒い奴なんだ。


「まあいい。次で止めを刺せばいいんだから、なっ!」


 男は声と同時にこちらへ走り寄り、ナイフを横に振るう。


 それをしゃがんで避け、直後に振り下ろされたナイフを半身をずらして避け、突き出された男の手首を掴んで力を込める。


 男は悲鳴を上げつつナイフを地面に落とし、俺が手首を離すと何歩か後退する。


 そして俺は地面に落ちたナイフを右手で掴み、それを正面で構える。


 男の顔が恐怖に染まった。もう武器はないのだろう。


「降参、してくれない?」


 それを確認した後、やや優しく言うと男は首を縦に振った。


 後で分かった事だが、今回の試合は準決勝だったらしく、メインである決勝戦は明日行うそうだ。


 なので今日はもうする事もなく、再び国をふらつく。


 昨日今日と見て思った事だが、この国は治安が悪い。実際返り討ちにしたが襲われたし。


 そして甲冑着た立派な人が国内を歩いているのを何度か見かけた。確か・・・・・・巡回兵と言ったか。


 そんな巡回兵は、目の前で男が店から物を盗っても、路地裏で誰かがリンチに合っていても、『俺は何も見ていない』とばかりに無視。これは酷い。


 今までいた二つの国じゃこんな事にはなってなかったぞ・・・・・・。


 治安って、確か法律とかを作って守るんだったっけ。法律を作る人って誰なんだろ。○○省とかあるのかね。


 もしそういうのがあるのなら、今すぐ国の治安改善して下さいコノヤローと殴りこみにでも行ってたのに。こんなの見ちゃったら宿屋でゆっくり寝れないじゃねえか。


 とか何とか言いつつもしっかり睡眠を取る俺なのでした。まる。

 文章が安定しない・・・・・・安心と信頼の不安定感。


 さて、今回はちゃんと元ネタ解説ありますよっと。


「どうする? どうするのよ俺!」


 あれWeb見たことないので続いているかどうかすら不明。今度検索してみようかな。


「カノン」

 

 私の大好きな小説その1、キノの旅より。設定で誰かにもらったと書いてありますが、キノや師匠が渡すと思いますか?違いますね。さて、それでは誰からもらったのでしょうか?私自身何も考えていません。

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