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第78話~話すと疲れる~

 ∀←これで全てって読むらしいです。変換パねえ。


 ずっとターンエーって読んでたよ・・・・・・。



















 あれから何度かあの謎の生物と戦闘があったが、言わずもがな全て蹴散らした。


 それからしばらく歩いていたが、日が傾き、いつの間にか夜になっていたので、ちょうどいい所で野宿の準備をする事になった。


 甲冑のうちの数人がテントを張り、余った人で近くの川から水汲み、木の枝拾いなどといったように作業を分担した。


 そして俺は魔法を使える事から、火起こしの役となった。


「よし、こんなもんだろう・・・・・・頼んだぞ旅人さん!」


 木の枝を拾いにいっていた甲冑の一人が話しかけてくる。


「おっけい!任せとき!」


 俺はそれに笑顔で答える。


「あっ、ああ・・・・・・頼んだぞ」


 甲冑は若干舌を噛みながら俯き、ボソボソと何かを言ったと思うと、


「じゃっ、じゃあ俺は水汲み手伝ってくるから!」


「あいあい。いってらっさーい」


 早足・・・・・・というかダッシュで水汲みに行った甲冑に手を振って見送った後、


「さて、やるか・・・・・・」


 集められた大量の木の枝に火をつけるため、魔法を使う準備を始めた。











『おい、見ろよアイツ・・・・・・あの態度、どう見ても旅人さんに惚れてるぜ』


『ああ・・・・・・アイツも可哀想になあ。旅人さんの事を知ったらどうなるか』


『絶望した!見た目に騙されて絶望した!とかならなきゃいいが・・・・・・』







 そんな甲冑達の声は、龍稀には届かなかったとかどうとか。


 ちなみにこの甲冑達は、予め龍稀から性別の事を聞いているので特にこれといった反応はしない。


























「おし・・・・・・『ファイア』」


 そう唱えると、掌から小さな炎が生まれる。


 それを集められた木の枝に向かってぽいっと放り投げれば、そこから一気に火が広がった。


「まあこんなもんだろ・・・・・・そこの甲冑軍団、いつまで隠れてるつもりだ」



『げぇっ!バレてる!?』


『やべえ!逃げろ!』


『待て!やましい事なんてしてないのに逃げる必要あるのか!?』


『バックステッポゥ!』


『お前は先に逃げんじゃねえ!』


『逃げるんじゃない自然と身体が動いてしまう者が騎士(ナイト)』


『お前はちょっと黙ってろ』


 先ほどから小刻みに揺れていた茂みが気になったので、よく目をこらしてみれば、甲冑を着た軍団がいたので話しかけてみれば・・・・・・なんか愉快な会話が聞こえる。


「何故逃げようとするし。火の準備は出来たんだから、水汲んできてほしかっただけなんだが」


 そう言うと、茂みがまたがさがさと揺れ、


『ほら見ろ!やっぱり逃げる必要なんて無かったじゃねえか!』


『ただ頼み事をしようとしてただけなのに・・・・・・なんで俺ら逃げようとしたんだろうな』


『何かやましい気持ちでもあったんじゃないか?』


『旅人さんの気遣いに俺は好印象を受けた。後でジュースを奢ってやろう』


『駄目だこいつら・・・・・・早くなんとかしないと』


 うわ、なんかこいつらの会話すげー楽しい。


「早く行かないと木の枝が燃え尽きるぞー」


 そう言うと、先ほどまで揺れていた茂みがぴたりと止まり、そしてそこから気配がなくなった。水を汲みにいったのだろう。


「はっは・・・・・・忙しい奴らだな」


『主、何か楽しそうですね』


「ん?そうか?いやそうかもな」


 この甲冑軍団は何かすげー賑やかだからな。自然と気分も良くなるのだろう。


 そう言えばリリアと一緒にいた時って、賑やかな連中と言えば孤児院の子供たちくらいしかいなかったしなぁ・・・・・・。


 まあ、寂しいよりはいいよね。























「ごちそうさまでした、と」


「まさか料理も出来るとは・・・・・・君は万能なんだな」


 別に料理って程でもないけどな。


 水の入った鍋に野菜や肉を適当にぶち込んで火で煮るだけだし。


「シンプルかつ奥深い味わい・・・・・・ッ!何より、この肉の柔らかさ・・・・・・ッ!うまい!うーまーいーぞー!」


 すぐ隣では味○が降臨してるけど。


「ああ、アイツは時々あんな風に意味不明な事を言い出すんだ。なに、慣れればどうという事はない」


 さすがに飯食べる時は甲冑を外す甲冑軍団。


 今会話しているこの人は、最初に会話した代表らしき人物。


 兜を外した今、その顔が見れるのだが・・・・・・。


「・・・・・・チッ」


「? 何故私の顔を見て舌打ちをするんだ?」


 その顔が、超イケメン。滅びてしまえ。


 ちなみに髪は金髪のロングヘアーだった。























「じゃあ私は見張り役としてここに残るから、君はゆっくり休んでくれ」


「あいよ。あんたもそこそこで切り上げないと、明日もたんぞ?」


「大丈夫さ、見張りは交代制だからな」


「そうか。じゃ、また明日な」


「ああ、また明日」


 料理に使った火を焚き火代わりにして身体を温めているイケメン甲冑と会話した後、俺用にあてがわれたテントの中に入り、毛布を被った。


「・・・・・・まあ、賑やかなのもいいよね、うん」


『おやすみなさいませ、主』


「んぉう?おお・・・・・・おやすみー・・・・・・」


 最初に言った独り言は銀には聞こえなかったらしい。まあ、どうでもいい。


 仰向けに寝転がった後、目をつむり、心地よい眠気に身体を預けながらゆっくりと眠りに入った。

 龍稀賑やかな軍団に少し疲れるの巻。後イケメン滅びろな話。


 さて、元ネタ解説いきましょうか。




「バックステッポゥ」

「逃げるんじゃない逃げてしまう者が~」

「ジュースを奢ってやろう」


 全て同一人物から引っ張ってきたネタ。「ブロント語」で検索すれば出ます。後、さんをつけないと怒られますので注意。



「駄目だこいつら早くなんとかしないと」


 デスノート・・・・・・だったかな?記憶が・・・・・・。





「○王」


 美味しん○より。詳しいことは不明。





 謎の話すと疲れる軍団とめでたく行動を共にする事になった龍さん。彼の運命はいかに!?という話ではない。

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