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第68話~O☆HA☆NA☆SHIしようよ☆~
















 ――――――暗い、ただひたすら暗い空間の中、それは存在した。


 古臭い、洋風の城が、空間の中にひっそりと佇んでいた。


 そしてその城の中、最も中央に近い場所――――――玉座と呼ばれる所に、それは存在した。


 漆黒の鎧を身に纏い、

 

 腰まで届く、真っ白な髪を持ち、


 瞳の色は――――――血のような、赤。


 それは、玉座に深く座り込み、この城の王である事を証明するかのようであった。


「――――――して、我が<後継者>は見つかったのか?」


 王は、目前にひれ伏す、蝙蝠のような僕に向かって話す。


「――――――はっ。しかし、彼も強大な力を持ち、我が部隊は全滅させられました」

 

 蝙蝠のような者は、更に頭を低く下げ、しっかりと報告する。


「そうか・・・・・・」


 王は足を組み、ゆったりと玉座に座り込む。


「ふむ・・・・・・我が僕でも上級の力を持つ貴様らが全滅とはな・・・・・・」


「・・・・・・申し訳、ございません・・・・・・」


「よい」


 床にこすりつけるように頭を下げる僕に、許すかのように声をかける。


「他に見つかった者はどうしている?」


「他の者は例の人間ほど強大な力は持っておらず、抵抗してきたので黙らせて連行している最中でございます」


「ふむ・・・・・・そうか。報告、ご苦労であった」


「ありがたきお言葉、それと、我が主。例の人間からこのような言葉が・・・・・・」


「ほう・・・・・・何と申しておった?」


「『数の違いが戦力の違いではない』と・・・・・・」


「! ほう・・・・・・クク・・・・・・ハハハハハ・・・・・!」


 王は、僕の報告を聞いた後、何かが可笑しいように笑い出す。


「いいだろう・・・・・・『奴』を呼べ。アイツならば勝てるだろう」


「はっ。それでは、失礼致します」


 僕は素早く身体を持ち上げ、王に向かって敬礼。即座に闇の中へととけるように消えていった。


「素晴らしい・・・・・・無数の悪魔を相手にして無傷。尚且つ返り討ちにするとは・・・・・・!」


 王は、誰もいない空間で、一人笑い出す。


「クク・・・・・・ハハハハ・・・・・・フハハハハハハ・・・・・・!」


 やがて笑いが治まると、王は誰に話すでもなく呟く。


「素晴らしい・・・・・・それでこそ我が<後継者>たる者だ・・・・・・!」


 そして王は、再び狂ったように笑い出す。


 聞く者など誰もいない、真っ暗な空間の中央で。


































「まさか朝の日差しをもう一度見る事が出来るとは・・・・・・」


 昨日はまさに地獄だった。


 とってもイイ笑顔のリリアが真剣を振り回して「O☆HA☆NA☆SHIしようよ☆」とか言い出してきたんだぜ・・・・・・?一瞬どこの教祖様だと思ったよ。


 しかも滅茶苦茶に振り回しているように見えて的確に急所を貫こうとしてくる・・・・・・恐ろしい。本当に。


「あ、おはようございますリュウキさん。よく眠れましたか?」


 当事者登場。


 何事もないかのように起きてきやがったコイツ・・・・・・!


「誰かさんのせいで一晩中悪夢にうなされましたよちくせうー」


 あの白い奴がまた出てきて「俺と死合しろ」だの言ってきてもう色々と・・・・・・もう、ね・・・・・・。


「へーそうなんですかーいったい誰でしょうねー(棒読み)」


 この勇者(候補)しらばっくれてやがる。早くなんとかしないと・・・・・・。


「・・・・・・というか、また外出ですか?」


「このストレスを誰かにぶちまけないと気がおさまらん」


「あのですね・・・・・・忘れてるかも知れませんが、貴方私の使い魔なんですよ?勝手な行動されたら困りますって」


 そーいやそんな設定ありましたね。


 壊そうと思えば壊せるんだよな・・・・・・その関係。


 宝具という素晴らしい道具があってだな・・・・・・。


「大丈夫だ、問題ない」


「問題しかないから言っているんじゃないですか!」


 その程度で怒るなよ・・・・・・カルシウム摂ってるか?


 あ、そういや最近孤児院行ってない気がする。今日はそこへ行こう。


 部屋の扉のドアノブを回して押し出し――――――









「――――――お迎えに上がりました、<後継者>様」





 目の前に何か怪しいおっさんがいたので即座に閉めた。














 ・・・・・・今のは見なかった事にしよう。さあ気を取り直して窓から、


「ちょっとリュウキさん!?窓に手をかけていったい何をしようとしてるんです!?」


「何って・・・・・・もちろん、部屋から出るんだが?」


「普通に扉から出てくださいよ!」


「その先に何か得体の知れない何かがいたから出れないんじゃねえかよ!」


「え、私に八つ当たり!?」


「お前がいちゃもんつけてくるからだろうが!」


「だからといって窓から出るのは人間としてどうかと思うんですが」


「ええいDA☆MA☆RE!もうほとんど人間やめているようなもんだし今更気にならんわい!」


 窓を思いっきり開けて――――――









「――――――おやおや、いきなり閉められるとは。私も嫌われたものですなあ」


 




 目の前に変なおっさんがいたので以下略。











 

 元ネタ解説~。




「O☆HA☆NA☆SHIしようよ☆」


 文章中でも出てますが、ピエロ型の教祖様の事。






 あ、一度紹介した元ネタはもう一度紹介するのは面dいや何でもないです。

 まあとにかく、一度紹介した元ネタはもう一度紹介する事はしません。分からない方は前話へ戻るとかを活用してゆっくり読んでいってね!

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