表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/153

第66話~悪魔退治は俺に任せろー!~



















 漆黒の玉は、こちらに向かってゆっくりと、しかし確実に迫る。


 さてどうしよう。『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』をもう一度作り出すには時間がかかるし、かと言って魔法は効かないし。


 右手に伝わる、確かな重み。


 そうだ、これを忘れていた。やっぱこれだよね。


「やるぞ、銀」


『了解です主!』


 刀を腰だめに構え、居合いの形をとる。


 目を閉じ、神経を集中させる。


 すると、世界から音が消え、あるのは漆黒に染まった空間。


 自分を中心に円形に広がる空間。


 その中に、一つの異物が入る。


 それは、先ほど放たれた漆黒の玉。


 それに向かい、刀を鋭く、素早く振るう。


「――――――せいっ!」


 振るわれた刃は見事に命中し、漆黒の玉は煙のように消え去った。


「ケッ、中々やるじゃねえか。さすがは〈後継者〉といったところか」


 〈後継者〉?何ぞそれ?


「ん?てめぇはまだ知らないのか・・・・・・まあいい。どうせてめぇはここで殺されるんだしな」


「どうやらお前はよっぽど自信があるらしいな」


「当たり前だ。誰がてめぇみたいな女々しくてひ弱そうな奴に負けるかっての」


 









 女々しい・・・・・・?ひ弱・・・・・・だと?














 ブチッ








 ズゴゴゴゴゴゴゴゴ


「おう悪魔さんよ・・・・・・貴様は今、触れてはならぬ逆鱗に触れてしまったようだな」


「あん?何言ってんだてめぇは」


「最近そう言ったフレーズを聞かなかったからな・・・・・・その分、俺の怒りが有頂天だぜ?」


 久しぶりに聞いた『女っぽい』に関する単語。どうやらコイツは知らないようだ。


「覚悟しろよこの虫☆野☆郎!」


「けっ!俺はどっちかってーと蝙蝠だっつの!」


 悪魔退治は俺に任せろー!バリバリ!


『やめて!』

 

 銀が何か言っているが気にしない。


「ふんっ!」


「うおっと」


 常人には見えない速度で悪魔の懐に潜り込み、刀を横薙ぎに振るう。


 悪魔はそれをバックステップで回避。


「そらお返しだぁっ!」


「甘い!」


 勢いをつけての突進攻撃を半身を反らして回避。通り過ぎようとした足を掴み、


「ほいやっさ!」


「ぐふっ!」


 勢いをつけて地面に叩きつける。


 悪魔を中心とした小さなクレーターが生まれた。


「立てよ。俺の怒りはこの程度じゃ収まらんぞ?」


「チッ・・・・・・舐めやがって!」


 悪魔が立ち上がるまで待って挑発。見事に引っかかる悪魔の図。


「うらうらうらぁっ!」


「ほっはっほいっと」


 その鋭い爪を振り回して襲い掛かってくるが、半身をずらしたり刀で弾いたりして回避。


「あらせっと」


「うおっ!?」


 足元がお留守だったので足払いをして転ばせ、


「どっせい!」


「ぐおっ!」


 無防備な腹へ拳を一撃。悪魔が再び地面にめり込み、またもや小さなクレーターが出来上がる。


「HAHAHAHAHA!先ほどまでの威勢はどうした!?はったりか!?え!?何か言ってみろやゴルァ!」


『主・・・・・・それじゃヤクザと変わらないですよ・・・・・・』


 何か言ったか銀?


「貴様の実力はその程度か?温い!温すぎる!ぬるま湯より温い!」


 拳に炎を纏わせ、最近よく使っている技を悪魔に向かって放つ。


「『火龍拳』!」


「ぐっふぁっ!!」


 さらに大きなクレーターが出来、その中心にいる悪魔は白目を剥いた後、動かなくなった。


「ふっ・・・・・・弱い。弱すぎる。貴様は誰に喧嘩を売ったのか分かっているのか?」


『最初に名前聞いたんですから誰に売ったかは分かっているかと・・・・・・』


 雰囲気作りだ。気にするな。


「しっかし、何なのかねコイツらは」


『さあ・・・・・・?主の事を〈後継者〉と呼んでいましたが・・・・・・』


「そこだよ。そこが問題なんだよ。でどういう意味なんだ?――――――白い方」


 近くの茂みから気配がしたので、そちらに振り向きつつ言う。


「! ・・・・・・まさか気づいていたとは」


「当たり前だ。気配の隠し方が上手くないな。それじゃすぐにミッション失敗になるぞ?」


 今度蛇先生に気配の隠し方を教えてもらうといい。


「いや、それはどうでもいいんだ。〈後継者〉って何なのさ」


「・・・・・・それは、僕の口からは言えない」


「吐け!吐くんだジ○ー!」


『いやそれ別人ですから』


 冷静に突っ込むな銀。


「そもそも、僕は今まで〈後継者〉などといった言葉は聞いた事すらないんだ。吐くも何もないよ」


 チッ・・・・・・使えん奴め。


「じゃあ、結局何しにきたんだよお前ら」


「――――――迎えに来たのさ」


 どこから?






「魔王城から」


















 

 WHY?

 戦闘描写がみずかしい・・・・・・。もっと細かく描写出来るようにしないと・・・・・・。


 それはさておき、さあ元ネタ解説ですよ!



「俺の怒りが有頂天」


 元ネタ不明。ただ、有頂天という単語から東方関係かな~と予想。





「虫☆野☆郎」


 ご存知の方はご存知戦士魂の犠牲者ことHA☆GA君。あれはちょっとかわいそうだったなぁ・・・・・・。


「悪魔退治は俺に任せろー!バリバリ!」

「やめて!」


 「支払いは俺に任せろー!バリバリ!」「やめて!」が元ネタ。というかこれ歌なんですよね。元ネタを知ると若干悲しくなります。





「吐け!吐くんだジョ○!」


 「立て!立つんだ○ョー!」が元ネタ。すぐ分かりましたよね?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ