表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第一章完結!】猫又でーす、異世界にいまーす。  作者: くろこげめろん
第一章 GotoもしくはComefrom

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/68

18 勇者の敵は必ずしも悪ではない!(キリッ)

「行くよ」


 驚いた顔の雄太郎めがけて飛び出す。


「な、んだその力は……ッ!」


 ぎりぎり僕の剣を受け止めた雄太郎が、絞り出すように言う。

 表情は明らかに苦しそうだ。そりゃ、僕の力って強いもんね。


「攻撃を受けなきゃ、きみの魔法を発動させる機会もないでしょ?」

「貴様、そこまで調べて……!」


 腕力で押し返し、ついでに雄太郎めがけて水の弾丸をぶち込む。


「がぁああーっ!?」

「ユーくん! くっ、『フレイムスピア』!」


 ようやく現状を認識したらしいアイが炎の槍を飛ばす。威力はさすが勇者と言うべきか異常なまでに高いが――


「『エクスプロージョン』! 『ウォーターガン』!」


 僕は爆発で難なくそれをかき消し、反撃を飛ばす。

 アイはそれを結界で防ぎ、復活した雄太郎が僕へ斬りかかる。


「『インペリアル・コート』ッ!」

「おっと」


 顔を逸らせて斬撃を躱す。横から飛んできたアイの銃弾は爆発で防ぎ、ジェットで空へ飛ぶ。


「貴様……! アイ、作戦変更だ。こいつは強い、本気を出すぞ」

「うん、アタシもそう思ってた!」


 一瞬で、純粋な脚力だけで僕のいる高度へ到達する雄太郎。ふうん、さっきのはまだ手加減してたってわけね。すごく速くなった!


 相手が魔法を使う前に、僕が剣を振るう。


「『インペリアル・コート』」

「フン、それはもう聞いている!」


 やはり僕がコピーできることは聞いていたらしい。


 アイが雄太郎に空中浮遊の魔法を付与し、雄太郎は横薙ぎの斬撃をひらりと回避した。ドッキリ大作戦は失敗だ、残念。


「ハイドロポンプー!」

「『ザ・インパルス』!」


 アイが魔法を使うと、雄太郎の体を水がすり抜けた。

 おーっ、『ザ・インパルス』は他人にも付与できるの? 情報に修正が必要みたい。


 だけど、とりあえず勇者二人の固有魔法はコピーできたわけだ。


「ところで」激しい雄太郎の攻撃をいなしながら口を開く。「きみは自分が正義だと思う?」

「当たり前だ、何を言っている?」


 わざと力を込めて大きく剣を振る。


 ガァーンと大きな音が響き、振動が雄太郎の左手の力を弱めた。


「正義って言うのはね、いっぱいあるんだよ。僕は、自分が正義だと思ってるし……」

「はっ……」

「ここに来る前は、自分の意思ひとつで相手を悪にできたかな? 思い出してみてよ『検察官』くん」

「ッ!?」


 雄太郎の日本での職を言い当てると、大きな隙ができた。

 僕はとりあえずキックで雄太郎を地面へ落とす。


 飛んでくる炎の槍を水を出現させて消し、ついでにアイをびしょ濡れにしてやる。


「きゃっ……ちっちゃいくせにやるわね……!」


 着地した瞬間に、地面から真っ黒な蛇のような何かが飛び出してきた。


「わわっ!?」


 僕を飲み込もうとする蛇の顔面を魔法で叩き、ジャンプの軌道を変化させて起き上がった雄太郎へライダー○ックもどきをぶちかます。


「甘いな! 『インペリア――」

「『インヘイル』!」


 魔法に使われる予定だった魔力を消滅させ、空いた隙を突き顎へ、オーバーヘッド的な全力の蹴りを叩き込む。

 雄太郎の体はわずかに上へ飛び、ばたりと地面へ倒れた。


「ゆっ……ユーくん!? そ、そんな……!」


 気絶した雄太郎はその辺に置いたままで、アイの方へ向き直る。怯えた表情をしていたが、すぐにそれを引き締め、銃を構えた。その奥でそらちゃんがガッツポーズしているのが見える。かわいい。


「さて」


 弾丸を斬り落としながら結界を張り、かばんへしまう。


「何をして……」

「ガンマン勝負ってカンジかな?」


 僕も、二丁の銃を取り出す。

 ただしこれらは特別製――アイの持っている銃とは違い、レーザー銃だ。ちなみに動力源は太陽光。すごいでしょ。


「なんで……!? なんで銃を!? まさか他の勇者から奪って――」

「違うよ。僕が『日本人』だからさ」


 文を終えると同時にレーザーを放つ。


 アイはそれを魔法で弾き、石礫に風のドリル、火の弾丸などさまざまな種類の魔法を乱発してくる。


「はあ!? なんで日本人がそんな悪い事ばっかしてんの!? サイコパスじゃん!!!」

「きみは少し、僕のことを誤解してる。僕がやった悪事は――少なくともきみが知らされてるだろうことは――正当防衛だよ。騎士団だって、訳の分からない理由で処刑されそうになったんだもん」

「それはっ! 神の部屋に勝手に入ったからでしょ聞いてるよ! 別にアタシは神とか信じてないけど、ここの人たちからすればすごく嫌なことなのよ!」


 勝手に入ったと言っても、いきなりそこに転移させられちゃったんだけどね……。はあ、困った。


 すごいスピードで飛んできた魔法製の砂を石の壁で防ぎ、石礫をレーザーで弾く。

 いろいろな魔法をほぼ同時に使ってくるので、正直雄太郎の二倍くらい対処が面倒だ。


「『ザ・インパルス』っ! うおおおお!」


 魔法でスペクテイター状態になった一秒の間に僕との距離を詰めるアイ。解除された瞬間に、ゼロ距離で僕へ発砲しようとしたけど……


「よいっと」


 僕が真横に飛び、躱す。

 ジャンプで近づいてきたので少し着地時に隙ができる。その間に僕は真後ろから蹴りをぶち込んだ。


「がはっ!」


 アイの背骨が鈍い音を立てる。こりゃ、折れたね。


 地面に突っ伏したまま動きを止めたアイを仰向けにさせると、どこか不気味な笑みを浮かべながら僕を睨んできた。同時に、僕の背筋をいやな予感が走る。


「できたよ……ふふ、できた。ねえ?」

「ああ」


 いつの間にか、雄太郎は意識を取り戻していた。だが襲い掛かってくるでもなく、上半身を起こしただけで僕を睨んでいる。


 そらちゃんは無事だ。念のために、結界を張っておく。


「何ができたって?」

「もう、分かるさ……」


 力を使い果たした勇者たちが同時に倒れ、僕の真後ろで、大きな咆哮が響きわたった。

 かささぎを見ていたら、PVが1000になっていました。やったね!

 ちなみにユニークは500くらいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 猫又なのに「日本人」なんですか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ