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1話 私は琴美じゃない

なにもかもがよくわからない。

まず、風呂場で切って血だらけになって病院に運ばれたこと。ここからわからないなぜ私はそのことをしたのか全く覚えていない。

風呂場全開、部屋の窓全開で私の悲鳴がお隣さんに聞こえたらしい。

それを見たお隣さんが救急車を呼んで私はここにいる。

そして、一番驚いたことが刃物禁止。私、なにもしていない。

よくわからない名前で何度も呼ばれた。


刃物禁止の状態で今日退院していろいろと困った。

「琴美、琴美??」

「えっと...はじめましてですよね?私は琴美じゃないです。」

「あなたの名前は琴美。こ・と・み。」

「そして俺はあたなの彼氏、恋人。」

恋人?琴美?わからない。私は琴美ではない。

「あなた浮気していると思います。私は琴美じゃない。」

「俺は琴美と付き合っている、浮気ではない。あなたが琴美。」

「私はいったい誰なのでしょうか。琴美ではないことは確かでしょうけど。」

もう琴美という名前は聞きたくない。琴美なんて知らない、自分の名前はわからない。

私は琴美ではない。

名前を色んな人に何度も間違われているはず。

「琴美?どうした。」

「私の恋人ということは、あなたは私のことをたくさん知っているはずですよね?私にいろいろ私のこと教えてほしいです。」

「どういうことだ」

「私は自分の名前や刃物を禁止されたこと、そして今日まで入院していた理由がよくわからない。」

「よくわからないが心配だ、今日から同居しよう。」

「知らない人と同居はありえま」

私が言いたいことを言い終わる前に目の前の男は話し出す。

「よし、決まりだ。これから俺があなたの色んなことを教える先生、先生となら同居できますか?」

「よくわからない先生とは同居することはできませ」

「これからよろしくな。さてまずはなにから話そうか。」


何もかもわからない状態で、私の恋人を名乗る知らない男と無理やり同居することになってしまった。

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