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プロローグ
「琴美、いつもありがとうな。」
「大好きだよ、おやすみ。」
人生最後のおやすみメッセージを送った。
カッターと剃刀を手に持って風呂場に向かった。
「やっと楽になれる。」
私は、人生で初めてであり最後となる自傷行為を始めた。
「ああああああああっっっ。」
「これに耐えないと私は... あああああああっっ。」
「とにかく切らないと。さようなら私。」
浴槽が真っ赤に染まっている、くらくらする。
息が出来ない。
今までの記憶が高速で回っている。
私、死んだのかな。
「琴美さん、琴美さん。」