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あ
闘技場の両端に立つ二人。
向かい合う二人は、互いににらみつけていた。
その時だった。
小柄の男の方が近くにいたサポーターと思わしき黒ずくめの男から、ナイフを受け取った。
先ほどまで騒いでいた観客がどよめき始める。
『おやおや、君の賭けた方は反則負けになりそうだぞ。』
「どういうことだ…。」
凶器の使用は反則らしいが、何のつもりなのだろうか。
即座にこっちから見て反対側にいる審判たちが集まって、話し合いを始めた。
それをよそに、ナイフを持った男は相手に歩み寄る。
周りで見ていた警備係が闘技場に侵入する。
が、男はすでに相手の目の前である。
彼はナイフの刃を指で挟み相手に渡した。
「何のつもりだ小僧。」
「これくらいのハンデがちょうどだ。ほら、使え。」




