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異世界は燃えているか  作者: 百目さかき
2/6

疑問

扉の外には、民家の風景が広がっていた。


僕が開けた扉は、こっちから見るとただの民家の木製ドア。

オマケに少し傷がついている。


ひとまずは様子見だ。

道の広いところを選びつつ、人々の集まる市場などを目指す。


そこまで続く街並みは、レンガ造りの家が殆どで、あとは木の家だ。

鉄の柵がついている広い庭の家もあれば、土地に家が一戸だけ建っているものもある。

時代感を除けば、現実世界とは何一つ変わらない。

道に小さな銀色のコインが落ちていた。

何かの役に立つだろうと拾って胸のポケットに入れておく。


景色などを含め、ここは何か近代ヨーロッパのような、産業革命後の街に似ていた。

もしここがどこかの国ならば、おそらくは鉄砲や蒸気機関も発明されていて、場合によっては軍隊を持っているであろう。

もっとも、それができる環境にあるかどうかは分からないが。


おそらくそれで間違いはないだろう。

「世界を平和にしろ」

こんな命令が下るというのなら、戦争や革命が起きている可能性はとても高い。


街には様々な人がいる。

人というより、人間ではない長い耳のエルフもいるようだ。


何もおかしくない。

そう思っていたのだが、ひとつ疑問点ができた。


どうして街には「男が居ないのか」?


住人の姿はあるし、それも1人2人では無い。

数十人は見た。


そして僕と目が合い、「こんにちは」と挨拶するものもいた。


もし最初からこの世界に男なんて存在しなかったとするのなら、僕を見た時は少なからず怪奇の目線を向けるはずだ。

でもそれらは一切なかった。


そして、男女で住居地域を分けているのなら尚更だ。


ならばおそらく、男がみんな兵役を担っているか、働きに出ているかだな。


後者ならば市場には少なからず男がいるはずだ。


この世界がどういう仕組みなのかを知るためにも、まずは市場に行かなくては。


僕は少し歩くペースを上げた。

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