表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

山脈のお前さんよ

作者: 海之本

俺には

美しく雄大な山は

お前だけだ


生まれた時から

お前はそこにいた

無我夢中で自転車を

乗り回した日も

胸に焦げ跡つけた日も

無心に星空を見上げた日も


町を離れ

俺の瞼から

お前の姿が消えても

記憶の姿と同じまま

お前はおかえりと言った


年を重ね

傷つき傷つけ

強くなり弱くもなり

幸せであろうと

打ちのめされていようと

お前はあの頃と変わらず

今の俺を見ている


泣きながら

お前に語りかけた夜

黒い影と灯りは

何も言いはしなかった

責めもせず

笑いもせず

あるがままをあるがままに

冷たい颪を吹きつけ

答えなどなかった

策などなかった

だが家に帰ろうと思えた


お前は雪の中にいて

寒くはないのか

俺は寒い

だが白いお前も

変わらず美しいから

俺は朝日も夕日も

お前と見ている

いつか死ぬときゃ

お前を眺めていたい


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ