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2 冒険者

 

 冒険者ギルドに入ってみた。


 視聴者数増えない動画タイトルみたいだとか考えながらギルドに入る。


 酒飲みの奴らが注意人物だよな!


 あれ?……酒場無いな。



 予想外の役場スタイル!

 でも肉体労働もここに貼ってあるんだもんな、ハロワとか言うやつなのか?


 受付に声をかける。

「あのー、冒険者登録したいんですけど」

「はい、こちらの木の板の番号があなたの証明になります。仕事はそちらの掲示板か奥の相談窓口へどうぞ。本登録はギルドの評価が得られてからとなります」

 真顔でおばちゃんに淡々と説明されると何か逆らえない何かがある気がする。

 掲示板を見るけど地理分かんないし、窓口行くしかないよね。


 窓口に進むと声をかけられる。

「どのようなお仕事をお探しで?」

「仮登録で戦闘出来る人向けの仕事はあります?」

「町周辺のモンスター討伐、鉱山のモンスター討伐、魔王軍との戦闘ですね」

 まだ戦争は早いよな、町はモンスター見つけるのが問題。

「鉱山で」

「北門近くの馬車乗り場でこの札を渡して下さい、鉱山へ乗せてもらえます」


 宿で休んで明日から鉱山だな。



 ▽▽▽



 鉱山行きの馬車に6人乗り込んだ。自分含めて三人が仮冒険者で1人は無言でもう1人は魔法使いだそうだ。

「へー、学校の課題ね、大変だな」

「冒険者の本登録は時間かけて仕事やってればなれるからね、休暇期間でちゃんとやってれば大丈夫だよ」

 アーサー君曰く卒業するには冒険者の本登録が必須で、先輩オススメの鉱山に来たらしい。


 初めて同士でアーサー君と鉱山探索する事にした。

 鉱山に住み着くモンスターを間引いてメインの坑道の採掘の邪魔をさせないよう脇道の確認をしていく。



 硬いモンスターが多いらしいのでお古のツルハシを購入しておく。打撃武器の代わりという訳だ。



 鉱山初モンスターはゴブリンだった。生命感知で探し易くて助かる。

 三匹はまだこちらに気付いて無いようだ、アーサー君に魔法を使って見てもらう。

「ウインドカッター」

 おぉ!ゴブリンに当たったようだ。青色の血液が吹き出す。

 予備の剣を投げて一匹倒し、無傷のゴブリンを袈裟斬りで倒した。

 怪我したゴブリンに止めを刺して剣を回収する。

 何か強奪した感じが無いが吸収してる感じがする。


「アーサー君、どっちの耳回収だっけ?」

「右耳ですね」

 紐で通せば蛮族みたいだな、とか考えながらナイフで耳を切っていく。

 アーサー君の袋へ耳をまとめて次の獲物を探していく。



 次はマルマジロと言うモンスターで爪が鋭く、鱗が硬い。

 丸まって転がる移動で運悪く激突して死んだ冒険者がいるらしい。

「そんな有名人にはなりたくないな」

「学校では必ず聞く話の1つですね、周囲の警戒を怠るな!っていう」


 ツルハシで殴ったけど生きてるぞ!

「効かないけど!」慌ててアーサー君に助けを求める。

「鱗以外を狙って下さい!」

 丸まって狙えないよ?

「こうなったら?」

「こじ開けるか、燃やすか、水没か」

 後者を鉱山で出来るわけないよね。ツルハシを横に差し込んで壁に振り下ろす!



 お?中に刺さったみたいだ。暴れるマルマジロのお腹に剣を突き刺す。

「これは倒すの大変だな」

 皮膚と爪に違和感がする。壁に爪をたてると、爪の間に砂が入って気持ちが悪い。

 これは貫き手(ぬきて)で貫通いけるんじゃなかろうか。

 アーサー君が耳と爪と鱗を剥いで回収する。剥ぐの上手いね君。

「対策さえあれば楽な方ですよ、群れないですし」

「群れたら爪の餌食だな……ん?壁に穴が開いてるぞ」

 アーサー君がカンテラの側に地図を広げて確認している。

「坑道ではないですね、自然な穴……奥は広そうですね。軽く確認と、このことを報告すればポイント高いですよ!」

 成る程ね、そうと分かれば穴を通れる位にツルハシで広げて入ってみる。



 これはサッカー出来る位広いけど感知の光が無いね。

「外れっぽいなここ」

 後ろのアーサー君に向かって話していると突然地面が揺れる。

「地震?いや崩落か?!」

 地面に手をついて辺りを見るとアーサー君はしりもちをついている。

 地震なら別に困らないが……いや、場所的に困るな。


 天井が落ちて来ないかハラハラしてると地面が浮き上がる。

 咄嗟に横に飛ぶと何かが地面から上に出てきている途中のようだ。

 手をついて起き上がるつもりが転んでしまう。血が出ているようだ、何処を怪我した?

 いや、無いんだ。俺の左腕が。

 湧き出す痛みを堪えてアーサーに聞く。

「何が起こった!」

 青ざめて震えるアーサー

「あ、あれは、ワームです!多分ロックワームで、マコトさんの腕を……あぁ、腕が、どうしたら」


 ちきしょう、痛すぎて頭の血管切れそう。

 こんなデカブツに片手じゃ無理だろ。チート貰って余裕ぶってたせいか……アーサー君を囮に逃げられないかな?


 左手を確認すると断面がムズムズしてズルリと腕が生えた。これはピッコロさんかな?

 マルマジロの爪と鱗で赤く派手な腕にちょっと引く。

 アーサー君も口を開けて驚いてるね、自分でもビックリだよ。



 ……でも相性いいな、勝てる気がする。しかも倒せたら更に強くなれそうな相手だ。燃えるね!

「ククク……ハハハはははは!」

 脳内麻薬ドパドパ出てるみたいだ痛みも無くなった。

 一蹴りで接近した胴体に左手の爪で刺してこじ開ける。

 ワームのギザギザ口を避けて爪を刺しながら開きにしてやる。

「見ツけタ!」

 光の強い場所にある石を引き抜くと、ロックワームの長い体が大きな音と共に落ちて動かなくなった。

 感知のお陰で楽だったが無かったら手当たり次第だもんな、スライム様々だ。



 さて、強奪できたのは振動感知か、オフだな。結構強くなってる気がする。体が軽い。

「マコトさん、凄いです!あのサイズのロックワームを倒すなんて!」

「いや、流石に死ぬかと思ったよ」

「あの、その腕は大丈夫なんですか?」

 あたふたしながら聞いてくるけど困ったな、こんな腕が生えるスキルとかあるのだろうか?

「切り札だけど命には変えられないからな!後は、ロックワームの討伐証明は何処なんだ?」うやむやにして別のことに誘導する。

「牙か魔石ですね。皮も高値で売れますけど。このサイズは人雇った方がいいですよ」


 マントを左腕に巻いて隠しておく。左腕が疼いてきやがる!




 ……マジで腕どうしようか。





地獄先生(生徒)

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