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96回 状況を整理していくとこうなっていく

 まとめていけば、次のようになる。

 まず、生活面での作業員が絶対的に足りない。

 ミオとトシノリの奴隷の二人で切り盛りしてるような状態だ。

 このままでは絶対に破綻する。

 急いで解消したいところであるが、その目処が立たない。

 その為の作業員を雇う事も考えるが、その場合にかかる費用が問題になる。



 早急に解決したい問題としては、防備の構築もある。

 土を掘って土嚢を作って積み上げるというだけでも時間がかかる。

 モンスターの襲撃を考えれば早急に解決しなければならない部分である。

 一応、居住地周辺はある程度形になったが、田畑を含めた村全体で言えばまだまだである。



 田畑についても、いずれは復活させて作物を育てられるようにしたいところだった。

 完全には無理でもある程度の自給自足は出来るようにしておきたかった。

 自力である程度調達出来れば、何らかの理由で外部と断絶してももちこたえる事が出来る。

 その為に様々な整備が必要になる。

 特にモンスター対策は絶対にしなくてはならない。

 畑を荒らしにやってくる鳥獣対策も兼ねて、モンスターが入り込まないようにしておかねばならない。

 これは田畑を取り巻く防備が必要という事に繋がっていく。



 これらをこなすために人が必要だった。

 それをどこから呼ぶのかが問題になる。

 食うだけならばモンスターを倒しているだけでどうにかなる。

 これが目的でやってきたのだし、主な仕事がこれであるのは変わらないだろう。

 だが、それだけやってれば良いというわけではなくなっている。

 廃村だったこの場所で生きていくために、必要なものは全て自分達で賄わねばならない。

 最低現必要な状態はととのえたが、ここから更に発展するにはより多くの人が必要になる。



 その為に今いる者達を割くわけにもいかなかった。

 モンスターとの戦闘に投入する戦力が減ってしまう。

 それでは生活基盤そのものが崩れる事になる。

「やっぱり、人を増やさないとどうにもならんな」

 どうしてもそこに行き着いてしまう。

 何をするにしても人は必要だった。



「まあ、そう悩まないで」

 家の中であれこれ考えてるタカヒロに、ミオが水を出す。

 お茶やコーヒーなんて高尚なものはここにはない。

 出て来る飲み物と言えば水かお湯である。

 お湯ですら、沸かすのが手間なので、そう滅多に出て来るわけではない。

 その為、飲み物といえば基本的には水である。

 近くを流れる川からくんだものだ。

 清潔な布をつかって濾過してるので目立った汚れや異物は除かれている。

「あ、ありがとう」

 受け取って飲みながら思う。

 これも水源から村まで引っ張ってくる水道を作れたらと。

 田畑への用水路は、かつてあったものを整備するとして、飲用水などは別に用意しておきたかった。

(やる事がいっぱいだよ)

 どこから手をつければ良いのかさっぱり分からなかった。

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