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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第4章

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72回 この世界の恋愛事情的な何かをまとめてみるとこうなっていく

 基本的にこの世界において恋愛というか、男女間のお付き合いなんてものは皆無である。

 そんな事をしてる余裕がまず発生しない。

 たいていは生まれた家の仕事に子供の頃から従事する。

 読み書き・計算といった手習いくらいは通わせられるが、他は全て家の仕事で一日が終わっていく。

 そんな毎日が続く中で、色恋沙汰など発生する余地がない。

 子供の頃からの顔なじみ同士が、親や家の都合でくっつけられるのがほとんどだ。

 だからと言ってそれに不満が出るという事も無い。

 誰とくっついても一緒なのだから、特に個人的な感情が出て来るという事もほとんどなかった。

 例外的に、誰かがいいという意志が出て来る場合もあるが、それならそれで意向を極力汲み取ることになる。

 これがドラマのような劇的なものである事はほとんどない。

 これらもたいていは、

「一緒になるなら、あいつがいい」

「分かった、じゃあそうしよう」

といったやりとりで終わる。

 これらは隣近所全員が馴染みである農村ではよくある話だ。



 人が多い町だともう少し事情が異なってくる。

 農村のように隣近所の者達がくっつく事がほとんどであるが、そうでない場合もある。

 だいたいが縁談や見合いといった形で結婚に至るのがほとんどだ。

 当事者の意志も尊重されるが、これも親や家の都合などが絡んでくる。

 ただ、こういう縁談が持ち込まれるのは、それなりの立場にいるか高い能力を持ってる者などがほとんどである。

 そういった者達を繋ぎ止めておくための縁組みといった要素が強い。



 貴族の場合もやはり家同士の繋がりがあるので、恋愛が結婚に結びつくことなどない。

 互いの地位や立場が近い者同士でしか関係は発生しない。

 ただ、仕事に縛られる事が庶民よりは少なく、子供の時期ならば多少の自由はある。

 この時期に学校など一緒になる機会の多い場所で、恋愛沙汰が発生する事は有る

 ただ、それもだいたいがその場限りの遊びで終わる事がほとんどだった。

 貴族の場合、学校に通う年齢ならとっくに婚約者が決められ、将来が決定している。

 それを承知で、子供の時期の遊びという事で、近くにいた異性と付き合うという事が黙認されていた。

 子供の方もそれをわきまえて婚約者以外と付き合っている。

 例え体の関係があったとしても、それは無かったものとして扱われる事になる。

 それも貴族社会に出る時点で全てが無かった事にされる。

 子供の頃の、世の中(貴族社会)のあり方を知らなかった頃の出来事として。

 そして、婚約者と結び付けられていく。



 これらに問題がないわけではないが、それでも一応は誰かと一緒になる事はある。

 そして、これらに共通するのは縁談がやってくるような枠組みの中にいるという事だろう。

 隣近所や家同士の付き合いや繋がりなどなど。

 何かしら世の中というか一定の枠組みが成り立ってる中で事が起こっている。

 義勇兵にはこういったものはない。

 当然ながら縁談などやってくる事などない。

 結婚に至るような出会いもない。

 恋愛など発生する条件がそもそも無い。

 同じ義勇兵同士や、割と接点の多い周旋屋の従業員と仲良くなる可能性があるかどうか、といったところだ。

 異性と付き合う事が出来る者などほとんどいない。



 もとより結婚出来ない者が多い世の中である。

 家を継いだり、能力を認められて縁組みされる者でもなければ、相手がやってくる事などない。

 そもそもとして、いつ死ぬか分からないような義勇兵である。

 そんな者と付き合おう、結婚しよう、縁組みして引き入れようなどという者は少ない。

 義勇兵の大概が独身であるが、その理由はこういうところにある。

 だからこそ、トシノリは考えた。



「奴隷ってのは、そういう俺達にはぴったりだろ」

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