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53回 モンスターをおびき寄せて殲滅していく方法について

 核を砕いて暫くして。

 狙い通りにモンスターがやってきた。

 素早く動く小型のモンスターが幾つか。

 おそらくこれ以降も色々なものがやってくるだろう。

 それらが砕いた核を放り込んだ堀にめがけて突進していく。

 完全に堀の中に入ったところで、槍を持った者達がそれらを突き刺していく。

 的確に急所を狙っていくそれらが、モンスターを次々に絶命させていく。

 倒れたモンスターは動かなくなると消えていく。

 あとには核だけが残る。

 それを回収して次のモンスターを待つ。



 それを繰り返す事数回。

 砕いた以上の核を手に入れ、一旦休憩に入る。

 正面からぶつかりあいはしないが、体を動かすのは変わらない。

 動き続ければどうしても疲れてしまう。

 ある程度体力を回復させないと、次に移る事は出来ない。

 だが、休んでばかりもいられない。

 モンスターを倒さない事には稼ぎにならない。

 息が戻ったところで、再び核を砕いていく。

 そしてあらわれるモンスター。

 これをタカヒロ達は何度か繰り返していった。



 そうしてやってくるモンスターの数などを記していく。

 モンスターの規模をはかるためである。

 周旋屋や統治者などへの報告もあるので、こういった事も記録しておかねばならない。

 それに、他に売りつける情報でもある。

 商品として用いるならば、こういった事は出来るだけ細かく記録しておかねばならない。

 何がどこで使われるか分からないが、必要な時に何も分かってないではどうしようもない。

 そんな事を何度か繰り返してタカヒロ達は、結構な数のモンスターを倒していった。



「小型のモンスターが多いか」

 一日が終わるところで結果をまとめていく。

 この日は小型モンスターがほとんどで、もう少し大きくて手強いものはさほどやってこなかった。

 それでも何体かはやってきたのだが、数えるほどでしかない。

「まだ大手が来るほどではないか」

「でも、俺達だけじゃ手に余るようになってきましたね」

 今のところはまだタカヒロ達でどうにかなるくらいではある。

 だが、それもそう長くはないかもしれないと思えてきた。

「このあたりは前よりも出現数が多くなってるようだしな」

 記録を見る限りでは、前よりも敵の数が多くなっている。

 それが気になるところだった。

 ただ、まだ大手が入るほどでもない。

「しばらくは、他のご同業を誘ってみるか」

「その方がいいかもしれないっすね」

「でも、もうちょっと先になるんじゃないですか?」

「これくらいだと、他がやってきたら取り合いになるかもしれないし」

「そうなんだよな。

 どうしたもんだか」

 判断が悩ましいところである。

 単独でやるには少々手強いが、他を呼ぶほど数が多いわけでもない。

 判断が難しいところだった。

「まあ、もうちょっとは俺達だけで粘るか。

 様子を見て変えていくけど」

 当たり障りのない結論を出して、判断は保留とした。



「ただいまー」

 話が終わったあたりでフトシも帰ってきた。

「おつかれ。

 結果報告はあとででいいぞ」

「はいよ。

 とりあえず飯にさせてくれ」

「おう、今用意してるところだ」

 周囲が暗くなり、食事になっていく。

 何はともあれ、一日が終わろうとしていく。

 夜は夜で見張りを立てておかねばならないが、これで今日の作業は終わりになる。

 モンスターが襲ってこない事を願いつつ、誰もがゆっくりとしはじめていった。

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