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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第2章

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39回 心温まる仲間の反応 2

「こいつは事情があって買ってきたんだよ。

 お前らが期待するような何かは無い」

 言って「はいそうですか」と納得するとは思わなかったが、とりあえず言っておく。

 案の定、

「はいはい」

「そうですね」

「なるほど」

と気のない返事をする。

 納得してないのは言うまでもない。



「でも、俺らが仕事してる間に奴隷とは」

 ニヤニヤと池内マサルが突っ込んでいく。

 良くも悪くも真っ先に突進していく性分がこんな時にも発揮されている。

 それが突破口になる事もあれば、負担を拡大する事もある。

 なのだが、意外と抜け目なくやっているところもある。

 考えてやってるというよりは、多分に本能的にといった感じではある。

 だが、今回に限っていえば、タカヒロにとっては最悪だった。

 ただし、他の仲間にとっては、なかなか良い切り込み方であった。

 これに続いて他の連中が続いてくる。



「もしかして、これが大将が俺達にやれって言う次の一手っすか?」

 広川コウゾウがありえない事をほざいてくる。

 才能に乏しいのかどこからも追い出されていた奴だが、タカヒロのところで長くつとめている。

 その甲斐あってか、最近は人並みにモンスターと戦えるようになってきている。

 今では若手のとりまとめのような事もしてる。

 皆を引っ張っていくというより、後ろから支えるといった調子で。

 それが自信に繋がってるのか、最近は色々と言うようになってきた。

 今、この時のように。



「確かに、身の回りの世話をする人間も欲しいもんな」

 タカヒロの一行の中では年長に入る中山フトシも調子にのっていく。

 モンスターとの戦闘で片腕に深傷を負い、戦闘に支障が出るようになってしまっていた。

 その為、一時期は周旋屋の仕事で食いつないでいた。

 だが、義勇兵としてそこそこ長くモンスターと戦った経験がある。

 その経験を買って、タカヒロが声をかけた男だ。

 直接戦闘には参加は無理だが、年少者や若手に戦い方を教えたり、戦闘時における指示を出させていた。

 更に近年では修得が難しい魔術を身につけ、戦闘においての貢献も再び行っている。

 若手からの信頼も大きく、そんな者がこんな事を言うのだから、更に他の者達の発言もしやすくなってしまう。

 名前に反して細身のフトシをタカヒロは恨みがましく見つめた。



「俺も奴隷を買おうかのぉ」

 冗談でもからかうでもなく、本気でそう言ってるのは一団最年長の小堀トシノリ。

 年齢は40歳を超えており、人生50年といわれるこの世界では長生きしてる方である。

 そのほとんどを義勇兵として過ごしてきたが、それほど高名を上げる事もなかった。

 年齢による衰えも出てきており、一線からは退かねばならなくなっていた。

 だが、長年の経験と智慧は大きく、タカヒロはトシノリを自分の一団に引きずり込んだ。

 最初は難色を示したトシノリだったが、タカヒロの話を聞いて「それなら」と参加してくれた。

 相手が小型や比較的低級のモンスターが相手という事で、トシノリでも充分に対処出来ること。

 主に求めているのが、直接の戦闘ではなく後進の育成であること。

 なにより、義勇兵の通弊であるが、宵越しの銭は持たないできたので、蓄えが必要だったこと。

 これらがあってトシノリは今少し現役を続ける事にした。

 そして、タカヒロと共に行動すること数年、それなりの蓄えも作ったところで今回の出来事である。

 我が身の身の回りの事を考えて、奴隷という選択肢もあるのかもと考えていた。

 積み重ねた蓄えがそれを可能としている。

 これが無駄遣いなのか有効な投資なのかが悩ましいところである。



 そんな仲間の声を聞き、タカヒロは実に恵まれてると思った。

 どうしようもない連中に。

 今後の部下の教育について一考せねばならないと考える。

 既に大幅に手遅れで修正不可能であろうが。

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