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28回 帰りを待つ間に、義勇兵を取り巻く状況を踏まえてやれる事を探っていく 7

 情報を遮断された者達は、モンスター退治の成果が思わしくなくなった。

 どこに何がどれくらい出現するのか分からなくなったのだから当然だろう。

 タカヒロは出現状況を報告してるし、その結果は公開されるので全く分からないという事は無い。

 だが、現地に赴いて分かる事などについては一部にしか流さないようになった。

 当たり前だが、友好的に接してくれる者達がこれらの対象になっていった。



 仲良くやっていける、少なくとも文句は言わない者達とは共に活動をしていった。

 時には共同で、時には別の場所に向かっていく事で。

 上手く分散する事で、モンスターを取り合わないようにしていける。

 棲み分けが出来るようにしていった。

 おかげで無駄な衝突が減り、モンスターの取り合いなんて事も減った。

 大手が撤退した場所も、少数の集団にとってはまだまだ使える狩り場である事もある。

 義勇兵が寄りつかなくなってから時間が経過したところは、そこそこモンスターが復活していたりする。

 そういった出現数の違いをみて、どこに誰が行くのかを決めていく。

 そういった関係をタカヒロ達は少しずつ作っていった。



 そういった情報から外された連中は、やみくもにあちこちに出向く事になった。

 正確な情報が分からないから、どこにどれだけのモンスターがいるのか分からない。

 公開されてる情報だけでは、細かな分布も分からない。

 やむなく当てずっぽうであちこちに出向くか、タカヒロ達についてまわるようになった。

 情報は公開されてるし、それを見ればおおよその動向は掴めるはずなのに。

 タカヒロに文句を言った連中はそれが出来なかった。

 やろうとしても、分析が出来ないようだった。

 それだけの知識や素養がないのだ。

 タカヒロが報告し、公開されていく情報から流れを読み取る事が出来ない。



 もう少し正確に言うならば、情報を拾い集める手間を厭っていた。

 タカヒロは過去の情報をある程度つぶさに読んでいた。

 場所を移動したのがどれくらい前なのか、などを突き止めていった。

 それから、おおよその周期を割り出していった。

 地道で地味で手間がかかる作業である。

 特別な才能は必要ないかもしれないが、根気よく続けていかねば結果出ない事である。

 何ヶ月分、ものによっては何年分といった情報をひたすら読み取っていかねばならない。

 実際には、さほど律儀に報告をしてないので、情報量そのものはさほどでもない。

 だが、それらを読み返すだけの努力を払わなかった。

 その結果、目の前に情報があるというのに全く活かせていない。

 無駄な動きを重ね、やらねばならない事を見失っていく。

 慌ててタカヒロ達にすがってくる者もいたが、これらをタカヒロは全て排除した。

「人を馬鹿にしておいて救ってもらおうなんて、ふざけてる」

 これがタカヒロを始めとした他の者達の意見であった。

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