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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第10章

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236回 もういっそ鞍替えをしてしまおうかと 2

「なるほどねえ」

 話をもちかけられた義勇兵の頭領は、驚いたような困ったような楽しそうな顔をした。

「相変わらずとんでもない話を持ち込んでくる」

「他に持っていく場所もないんでね」

 そう言うタカヒロも苦笑している。

「けどなあ。

 まさか俺に神社領をすすめてくるとは」

 そう言って頭領は呆れたような顔をした。



 神社領になる事による利点と問題を考えたタカヒロは、解決策として頭領に話を持っていく事にした。

 頭領の所ほどの力があれば、神社領になってもやっていけるからだ。

 それだけの力がある。

 まだ発展途上ではあるが、廃墟だった町は復興してきている。

 物が集まり、人が集まり、それが増大していっている。

 元々は密輸の為の拠点であったのだが、数年で町としての形を作りつつあった。

 冒険者が定住してるというのも強みであろう。

 モンスターの核が取引の中心となり、多くの商人を呼び集めている。

 そんな者達を相手にする商売も始まり、ある程度固定された人口を確保していた。

 既に数百人という規模を超えて1000人に迫る勢いがある。

 国全体からすれば小さなものだが、新興の町としてはずば抜けた規模と成長率を誇ってる。

 これだけの規模があれば、下手にちょっかいをかけるようなバカもいない。

 もとより、中心となってるのが冒険者である。

 それらが中心になってる町は、戦闘集団がそのまま居着いてるようなものだ。

 盗賊や山賊なども迂闊に襲撃をかけたりしない。



「これだけの力があれば、神社領でもやってけるだろうからな」

 あらためて町の力を振り返ったタカヒロは、自信をもってそう言った。

 国の保護がなくても、これならやっていけるだろうと。

 実際、これだけの規模の町に攻撃を仕掛けるなら、軍隊でも動員しないと無理である。

「それなら、神社領になってここを仕切っていけるだろうと思ってね」

「面白い話だな」

 笑顔で頭領は頷く。

 満更でもないようだ。

「けど、幾らなんでも、俺達だけでどうにかってわけにはいかん。

 下手すりゃ国を敵に回すんだ。

 じゃあやってみよう、なんて気軽には出来ないぞ」

「分かってる」

 それはタカヒロも理解している。

「だから、あんたの所だけでやってくれとは言わん。

 他も巻き込む」

「どういう事だ?」

 尋ねる頭領に、タカヒロは考えを披露していく。



「この周りにある義勇兵の拠点を巻き込む。

 これで全部で神社領にする。

 そうなれば、それなりの規模にはなるだろ」

「…………はい?」

「もちろん俺も参加する。

 それであんたには、俺達をまとめて欲しい」

 これがタカヒロの考えだった。



 現在、国境沿いには義勇兵の拠点や集落が幾つかある。

 これらをまとめていけば、そこそこの強さを持つ事が出来る。

 そうなれば国とて迂闊にちょっかいをかけられなくなる。

 一つにまとまる事による強さもある。

 バラバラの状態にある今のままだと、各個撃破される可能性がある。

 それは避けたいところだった。



「折角、密輸経路も出来上がってるんだ。

 これを無くしたくもない」

 これを保つためにも、ある程度一つにまとまっておいた方が都合が良かった。

 国や貴族による切り崩しを防ぐためにも。

 それを神社領という形でまとめられるならその方が良かった。

 いや、むしろ神社領という方が都合が良いかもしれなかった。

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