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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第10章

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235/259

235回 もういっそ鞍替えをしてしまおうかと

 神社領。

 その名の通り、神社の所領である。

 一般的な国家・政府の領土とは異なる、神社の直轄地となる。

 これになる事で国家という枠組みとは別の扱いになる。

 こうなれば国家と言えども容易に介入は出来なくなる。

 これは、別の国の人間になるようなものだ。

 例え親子と言えども、法律における縁は断絶される。

 別の国の人間になるのだから当たり前ではある。

 当然ながら、法律などをもって何らかの関係などを求めてきてもはねのける事が出来る。

 単純に縁を断ち切りたいならば、これも選択肢の一つにはなるだろう。

 だが、安易に選ぶ事が出来ない手段でもある。



 この世界における神社というか信仰団体はそれほど強いわけではない。

 強固な戒律があるわけでもないからそれで人を縛る事はない。

 戒律もないので入信や破門といったものすらない。

 昔からの伝承やしきたり、守るべき人としての道理や道などを伝えはしている。

 だが、それらをもとにして人に強く迫るという事はほとんどない。

 そういった知識などを保管してる存在、というのが神社のあり方になっている。

 それを、求められれば伝えていくのが神社の役目である。

 独自にある程度の組織はもっているが、それらもそう強いものではない。

 昔からの伝承を保管するために必要な人員や設備などを保つので精一杯といったところだ。

 大きな神社などになれば、そこを警備する者達もいるにはいる。

 だが、最低限の身を守る程度で、軍事行動のような事が出来るほどの規模ではない。

 救援を求めて兵力を派遣してもらう、といった事はまず期待出来ない。



 だからといって、好んでその領域を侵そうという者はいない。

 泥棒や強盗の類はともかく、一般的な人々は神社に親しみを抱いている。

 だからこそ、神社を無闇に貶したり壊したりしようとはしない。

 だがそれは、権威があるからというのとは違う。

 隣近所の仲の良い人だから滅多な事はいうものではない、といった感情が働くからだ。

 そんな人達の行為で神社は成り立ってる所があった。

 あくまで好意によってである。

 人がひれ伏すような権威があるから、というのとは少し違う。



 そんなわけなので、神社領になったからといって安泰というわけではない。

 法律上の立場が変わるので、その方面からの接触は不可能にはなる。

 だが、それを守らせるだけの力があるというわけではない。

 あくまで対抗手段の一つを手に入れる事が出来るというだけだ。

 もし相手が強硬手段に出てきたらどうにもならない。

 対抗出来るだけの力が無ければ、押し切られてしまう。

 そうなった場合、国の保護を得る事は出来ない。

 何せ、国の保護下から出ていったようなものになる。

 極端な話、神社領の人間を殺そうが虐待しようが、国の法律で裁く事は出来なくなる。

 所属が(この場合、国籍と言った方が良いだろう)が変わるといのはそういう事になる。



 だからこそ、おいそれと神社領になる事も出来なかった。

 法律的な束縛や義務は要求されなくなっても、法律よる保護も無くなる。

 その事を考えると、おいそれと使える手段ではない。

 それなりの力があれば話は別なのだが。

(出来るかなあ)

 あてが無いこともない。

 だが、それが上手くいくかどうかはまだ分からなかった。


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