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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第2章

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23回 帰りを待つ間に、義勇兵を取り巻く状況を踏まえてやれる事を探っていく 2

 そんな事情も含めて、モンスターの出現地域を確認していく。

 最近の出没地点を見て、どこかに偏ってないか、妙に報告が少ない地域がないか。

 これからの活動を考えれば、出来るだけモンスターの多い所に向かうしかない。

 その一方で、人が出向いてない所は無いかも探っていく。

 義勇兵が向かっていかないのは、そちらでモンスターの出現が確認されないからである。

 だが、そうして放置してる間にモンスターが集まってきてる可能性もある。

 そういった場所もある程度定期的に確認せねばならない。

 人が出向かなくなってからどれだけ経過してるかがこの場合の鍵になる。

 過去の情報からそれらを割り出していく。



 誰がどこに出向いていったかは、周旋屋などに残される記録である程度把握出来る。

 正直に申告してるかどうかはともかく、ある程度の目安になるのは確かだ。

 義勇兵達が出向いた場所のうつりかわりは大雑把ながら分かるようになっている。

 それらを見て、今現在のモンスター出現地と出足が遠のいてる場所などが浮き彫りになっていく。



 こうした記録は、万が一の場合に備えたものでもある。

 義勇兵のモンスター退治は、だいたいにして遠出になるのが普通である。

 町や村の近くでモンスターを倒す場合もある。

 なのだが、可能な限り人里から離れた場所での戦闘が理想なのは言うまでもない。

 誰だって自分の住んでる場所の近くでの戦闘など願い下げであろう。

 その為、多くの義勇兵は集団を形成して村や町から離れた場所で活動をする。

 概ね一週間は町から離れてるのが普通だ。

 このため、事前にどこに向かうのかを伝えていくのが慣例になっている。

 万が一帰ってこなかった場合にそなえてのものだ。

 まず滅多にない事だが、捜索に誰かが出てくれる可能性もある。

 そうでなくても義勇兵への不信感から、どこに誰が何をしに行ったのかを統治者は把握しようとする。

 帰還しなかった者達の無事を確かめるためではない。

 もし帰ってこなかったら、そちらに危険な何かが潜んでる可能性があるからだ。

 多少は対応も早くなる。

 それは、義勇兵の命を使った危険探知と言えた。

 捨て石にされてると言えなくもない。



 そんな状況はともかく、周旋屋にも残されていく出発申請などから他の義勇兵の動きを探っていく。

 町から出向ける範囲でモンスターの出現地域を割り出すのはそれほど難しくもない。

 問題はどの方面にどれだけの人間が向かってるかだ。

 その偏りが今現在のモンスター分布とだいたい重なっていく。



(今はこっちの方かな)

 以前の狩り場から大分移動してる現在の活動地域を見て、次の予定を考えていく。

 そこがどうなっているかは行って見るまでわからない。

 しかし、事前にある程度の目星を付けておけば、効率がよくなる。

 目に見えた違いはさほどない。

 だが、数ヶ月、一年、数年という時間が経過した時に違いが出てくる。



 もし、事前にどこに何がいるのかが分かっていれば。

 そこに行けば目当てのものが手に入る。

 その情報を手に入れるために、事前に調査をしておけば、無駄な動きをおさえられる。

 そして、その調査すらも事前の情報からある程度の予測が立てられれば。

 調査範囲を無駄に拡げないで済む。

 その分だけ金も時間も人手も、ひっくるめて手間をかけずに済む。

 その為に書類に目を通すという苦行をこなしている。

 これが義勇兵におけるタカヒロの仕事にもなっていた。

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