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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第9章

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212回 こんな状況を作ったのも、結局あれが原因である

 魔術機具の普及にあたり、最も考えられているのが、水の組み上げ機・ポンプである。

 いずれ増設せねばならない新たな居住地。

 そこに水を引く手段を考えると、どうしてもこれが必要になる。

 以前はどうやって導入しようかを考えていたのだが、モンスターを数多く倒した事で目処が立った。

 設置にかかる費用を賄える可能性が出て来たのだ。



 もしこれが手に入れば、水源から水を汲み上げる事が容易になる。

 濾過器で汚れを取ったり、濾過した水を溜めておく貯水槽なども必要にはなる。

 だが、低地にある水を高い所に汲み上げる手間が大幅に軽減出来る。

 コレを用いれば、居住地の建設場所の幅が大きく拡がっていく。

 村の拡大が現実味を帯びてきていた。



 まだ10年以上先の事ではある。

 あくまで子供達が育ってからの対策である。

 この村に子供達が残る事が前提でもある。

 実際にはどうなってるのか分からない。

 だが、村が拡大した場合にも対応が出来る。

 そういう下地がある事が今はありがたかった。



 ただ、子供達の世話はどうにも出来なかった。

 労力を省こうにも、そんな事はとても出来ない。

 他の作業の負担を減らす事で、全体の作業量を減らすくらいがせいぜいである。

 そして、少し手間が減ったとしても、そうして出来た余裕は全て子供にとられていく。

 何かが楽になれば、少しでも余裕が出来れば別の労力がそこに割り込んでくる。

 ままならないものである。



 毎日が忙しい事は変わらない。

 モンスターを倒しに行って日が暮れて帰ってくる。

 この繰り返しは変わる事がなかった。

 変わり映えのない日々である。

 だが決して平凡な日常とは言い難い。

 モンスターと隣り合わせの日常は決して幸せなものではない。

 そこで生き延びるというのはなかなかに大変な事であった。



 日中のモンスター退治だけでなく、夜は見張りもしなくてはならない。

 夜襲だってありえるのだから気が抜けない。

 交代で見張りをしなくてはならないし、モンスターが接近すれば片付けねばならない。

 その為の負担もばかにならなかった。

 そうならないように、遠く離れた所で核を使っておびき寄せ、村に近づかないようにしてはいる。

 だが、誘導されるモンスターばかりではない。

 どうしてもそこからはぐれるモンスターもいる。

 それらが村の方に向かってくる事もある。

 これも解消しようのない問題だった。

 国境に軍勢があらたに配備されるまでは、こんな調子でいるだろう。



 幸いな事に国も現状を良しとはしていない。

 可能な限り早急に国境に新たな軍勢を配備しようとはしている。

 だが、その実現は難しい。

 攻勢派のしでかした事が負担となって国を蝕んでいる。

 無理と無茶をした結果は数年程度では取り返しがつかない。

 その事が更に攻勢派への憎悪を強くしていった。

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