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【完結】異世界転生してモンスターを倒してそこそこ成功したので故郷に帰ったら、幼なじみを奴隷として買う事になった  作者: よぎそーと
第8章

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176回 前世の記憶で世の中を発展させるというほどでもなく 2

「山地なんだし、果樹園とかどうかな」

 農業についての農業についての話し合いで、そんな事を提案した。

 前世で、そういったものがあったのを思い出したからだ。

 この世界にもあるはずなのだが、そういった事をタカヒロは見聞きした事がない。

 情報の伝達が限られるせいだろう。

 だが、果物などは店先に並ぶ事もある。

 数は少ないが、そういったものがあるという事は、栽培方法もあるはずだ。

 それをここでも出来ないかと思ったのだ。



 言えば農業技術のレベルが高い者が、

「それもアリだな」

と考えていく。

 今までは田畑に考えが向かっていたのだが、その思考の枠が取り払われた。

 もっと別の形の農業もあるのではないかと考えはじめた。

 それに合わせて、もう一つ提案もしていく。



「田畑の方は、そんなに広くないから、担当するのは一人くらいでも充分だと思う。

 一人っていうか、一家っていうか。

 家業として田畑をする家が一つくらいでどうかとも思ってる」

「それは……」

「まあ、そんなに広くもないけど」

 元々農民出身者が多い、というかそれがほとんどであるが、それだけに田畑を持つ事を求める者は多い。

 それだけに抵抗や反発をおぼえる者もいる。

 だが、山がちな地形である村の周辺で、畑を作るのが困難なのも確かだ。

 新たに開墾しようにもそんな場所は無い。

 段々畑にするとなると相当な労力が必要になる。

 また、村にある田畑を皆で分けたら、一家当たりの収穫高は悲惨なものになるだろう。

 そういった事も誰もが分かっている。

「だから、田畑以外で何か収穫が出来ないかなって思ったんだ」

 その為の果樹園である。



 これは前世のテレビで見たのを思いだしたからだ。

 山地で果樹園をやってるのを見た記憶がある。

 それを見て、斜面の多いこの村でもそれは出来るのではと思ったのだ。

 安直極まりない考えである。

 実際にやるとなればどれだけの手間がかかるのかも考えてない。

 だが、それは農業技術を持つ者が考えてくれる。

 タカヒロはまず提案する。

 それがなければ何も始まらないのだから。



「それで、どうなのかな。

 出来るならやってみたいけど」

「まあ、無理ではないでしょう。

 手間はかかるけど」

 農業技術を地道に上げてきた者が言う。

「ただ、やってみないと何が起こるか分からない。

 色々と面倒もあるだろうし」

「それはしょうがない」

 やってみるまで分からない事は多々ある。

 だが、可能性があるなら挑戦してみるべきであろう。

「とりあえず苗木を探してこなくちゃならないですね」

 まずは最初の困難である。

 種もないのに始める事は出来ない。

 それをどうやって入手するかだ。

「周旋屋に売ってるかな?」

 どういう伝手があるのか分からないが、様々なものを取り寄せるのも周旋屋である。

 作業員に必要な物を調達するためなのだろうが、その手広さは下手な商人も顔負けである。

 もしかしたらという期待を込めて、タカヒロは今度周旋屋にかけあってみようと思った。

「あとは、場所ですね。

 今生えてる木をどうにかしないと」

「材木や木炭作りを兼ねて、斜面を整理していくか」

 今年と来年にかけての作業の一つになるかもしれない。

 それと学校というか講堂・集会所作り。

 今年の冬も大分忙しくなりそうである。

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