154回 今後のために色々と変更を 2
生まれてくるのは分かっていて、対応を何も進めてなかった。
今すぐという事でもないだろうという思い込みがあった。
だが、いつ生まれてくるかなど分かるものではない。
避妊手段もろくに存在しない世界である。
出産の制御など出来るものではない。
そうでなくても授かり物というくらいだ。
人が思い通りに出来るというわけでもない。
その対応を考えていなかったのは、言い訳にならない失態である。
早急に対応をはからねばならない。
と言っても出来る事はどうしても限られる。
出産が間近に迫ったら町に送り出して、無理なく出産が可能な環境におくしかない。
村にそれだけのものを用意するのは無理なのでこうしておくしかない。
すぐにでもどうにかしたいが、場所も人もすぐには用意出来ない。
当面の対策として、町に無理なく送り出せるようにするしかない。
それと、出産時期をある程度まとめるために、子作りをする時期をある程度限りたいところだった。
とはいっても、人のする事にそこまで制限をかける事も出来ない。
出来るだけそうしようと呼びかけるのがせいぜいである。
それでも、できれば秋の終わりから冬にかけて頑張ってくれと思ってしまう。
これが出来れば次の冬の時期に出産が重なる。
モンスター退治で忙しい時期になるわけではないから、男の方も動きやすい。
もっとも、これが不可能と言えるほど難しいのも確かだ。
(頭で分かっていてもなあ)
そうそう人の欲望に歯止めはかけられない。
もとより子供を求めるのは本能であろう。
それを取り除いても、快楽を求めるのは避けられない。
タカヒロも自分のこれまでの行動を振り返って、それが不可能だと分かっている。
(出来るだけ抑えてもらうしかないか)
出来るのは本当にそれだけしかなかった。
そして、施設や設備構築の計画を考えなおしていかねばならなくなる。
出産用の設備を考えねばならない。
だとして、他の何かを諦める事になる。
問題は何をあきらめるかだ。
進める予定だった他の物事を停止、もしくは延期せねばならない。
それを決めるのがこれからの問題だった。
計画の変更を伴うので手間がどうしてもかかる。
何をどう変えていくのか、それを考えなおさなくてはならない。
これから生まれてくる命のためである、労を厭うつもりはない。
なのだが、それでも面倒だと思ってしまう。
実際、考え直さねばならない手間を考えるとどうしても意欲が下がる。
(まあ、やるしかないか)
村に戻る途中、嬉しそうにお腹に手を当ててるミオを見て、これからについて考えていった。




